長野県のニュース

長野市の戸隠老人福祉センター 計4ヵ所で施工不良

耐震補強工事を中止した戸隠老人福祉センター耐震補強工事を中止した戸隠老人福祉センター
 長野市が耐震補強工事を進めていた同市戸隠豊岡の市有施設「戸隠老人福祉センター」で29日までに、梁(はり)の鉄筋の一部が切断や除去されている箇所が見つかった。市は耐震補強後、障害者らの授産施設として使う計画だったが、耐震補強工事を中止。30日開会の市議会12月定例会に、計画を見直すための関連条例改正案を提出する。

 市福祉政策課によると、センターは合併前の旧戸隠村時代の1973(昭和48)年の建築で、鉄筋コンクリート造り平屋、649平方メートル。4月から市戸隠支所隣の戸隠保健センターに機能を移し、現在は使っていない。

 施工不良は計4カ所で確認。窓枠上部の梁では、壁紙などを剥がしたところ、約18メートルにわたってコンクリートが削られ、鉄筋が露出し、一部の鉄筋は除去されていた。このほか、壁の一部では、石やコンクリート片を内部に詰めた箇所もあった。

 同課によると、施工不良が見つかった箇所を工事した業者については資料が残っておらず特定できないという。最後に工事した可能性があるのは79年で、少なくともそれ以降は「危険な状態で使い続けていたことになる」としている。

 市は、戸隠地区内の老朽化した授産施設「戸隠福祉企業センター」の2施設を統合して来年度から戸隠老人福祉センターの建物への移転を計画し、本年度一般会計当初予算に建物の耐震補強などの費用約9600万円を計上。8月に業者が工事に着手したが、9月中旬、施工不良箇所が見つかったという。

 市は、耐震補強をする建物は設計通りの構造が前提のため、施工不良が見つかったことで「建物の安全性を担保できない」と判断し、耐震工事中止を決定。10月末に各業者との契約を解除した。一部解体など途中まで行った工事の代金は支払う。戸隠福祉企業センターの移転計画は見直し、老人福祉センターは解体する方針という。

(11月30日)

長野県のニュース(11月30日)