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原村議会、監査委員の人事案を否決 村職員OBに「不適当」

 諏訪郡原村議会は1日開会した12月定例会本会議で、監査委員に元村職員の男性(65)を選任する村提出の人事案を全会一致で否決した。議会側は、職員OBが出身組織の村を監査するのは「不適当だ」として、同意を拒んだ。全国町村議会議長会(東京)などによると、監査委員の人事案の否決は珍しい。

 村はこの日、村教育課長や村づくり戦略推進室長を歴任した男性を監査委員に選任する人事案を提出し、「行政事務に精通している」と理由を説明した。採決で、議長を除く全10人が反対した。

 同村の監査委員の定数は2人で、村は議会から1人と、有識者1人を選任し、議会の同意を得る。村側は慣例で、有識者の委員にも議長経験者を選任してきた。今回は、五味武雄村長が「有能で専門性のある人物」を起用したいとして、この職員OBを提案したという。

 議会側は取材に、地方自治法が1991年以降、監査の独立性を高める観点から、行政側の職務経験者を制限する方向で改正された経過があると指摘。村側の提案を「(法律の)趣旨と逆行している」と主張した。

 一方、五味村長は取材に「一部に反対があっても、否決されるとは思っていなかった。監査委員選出の選択の余地を狭めることになる」と述べた。

 今回交代を予定した監査委員の任期は来年1月1日。人事案否決に伴い、任期満了後も新任が決まるまで、職務執行者として、現職の監査委員が業務する。小林庄三郎議長は「人事に関する議案は全会一致が望ましい。村外を含め、誰もが納得する人がいないのかベターな提案を示してほしい」と求めている。

(12月2日)

長野県のニュース(12月2日)