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陛下19年4月退位 長年の重責、県内からもいたわる声

寺沢さん(右)の案内で阿智村の満蒙開拓平和記念館の展示を見学される天皇、皇后両陛下=2016年11月17日寺沢さん(右)の案内で阿智村の満蒙開拓平和記念館の展示を見学される天皇、皇后両陛下=2016年11月17日
 皇室会議が天皇陛下の退位日を再来年4月30日と決めた1日、県内からは、長年にわたり重責を担われてきた天皇、皇后両陛下をいたわる声が聞かれた。戦没者の慰霊や被災地にも足を運んでいる両陛下の気持ちを思い、平和が続くことを願う人もいた。

 両陛下が昨年11月に訪れた満蒙(まんもう)開拓平和記念館(下伊那郡阿智村)副館長の寺沢秀文さん(63)は「遠い存在だった天皇陛下が身近な存在になった。正直、退位は残念」と話した。

 同館への訪問は両陛下の希望に沿う形で決める「私的旅行」の位置付けだった。寺沢さんは「改めて満蒙開拓の歴史に光を当ててくださった。陛下から『多くの人に伝えてください』とのお言葉もいただいた」と振り返り、「前回訪問時は滞在時間が短かったので、退位された後にまたゆっくりとお越しいただきたい」と話した。

 上田市の上田駅前で創業120年を迎えたうなぎ料理店「若菜館」のおかみ、荒井きぬ枝さん(70)は「天皇陛下の慰霊の旅は印象的だった。戦争があった時代の後の天皇として、平和の尊さを行動で示そうという思いが伝わってきた」と振り返る。国際情勢が不安定な中、「次は、このまま平和を維持できるかどうかの岐路に立つ時代になる。平和が続いてほしい」と願った。

 認定NPO法人日本チェルノブイリ連帯基金(松本市)スタッフの横内香苗さん(50)=松本市=は、2011年3月の東日本大震災後、東京電力福島第1原発事故の影響を受けた福島県南相馬市などで支援活動に関わってきた。

 被災地を度々訪れている両陛下の姿に「いいことも悪いことも見守ってくれてきたという印象がある」と振り返った。

 「平成の経験を生かして、みんなで支え合う新しい時代をつくっていかないといけない」と話した。

(12月2日)

長野県のニュース(12月2日)