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リニア中アトンネル 19年度末掘削開始とJR

作業ヤードを設ける妙琴公園の広場=6日、飯田市鼎切石作業ヤードを設ける妙琴公園の広場=6日、飯田市鼎切石
 JR東海は6日夜、リニア中央新幹線中央アルプストンネル松川工区(4・9キロ)の掘削に向けた工事説明会を、トンネルの東側出入り口となる「松川坑口」に近い飯田市鼎切石地区で開いた。同社は来年2月に準備工事に着手し、トンネル掘削は2019年度末に始める計画とした。

 掘削開始の前提となる工事説明会がこれまでに開かれたリニア計画沿線の県内市町村は、南アルプストンネル長野工区(8・4キロ)が通る下伊那郡大鹿村、伊那山地トンネル坂島工区(5・1キロ)が通る同郡豊丘村の2村で、飯田市は3市村目になる。

 説明会は、JR東海が工事を委託する独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が主催する形で、非公開で開いた。JR東海によると、住民約70人が参加した。

 JR東海によると、松川坑口の掘削は鼎切石地区にある「妙琴公園」内に作業場を設けて行う。本年度は、車両の進入路を整備したり、立ち木を伐採したりする準備工事を計画。車両が通る市道大休妙琴線に待避所を設ける工事は18年春にも始める。松川工区では斜坑(作業用トンネル)を設けない。

 松川坑口からは、25年春ごろまでの掘削期間中に、約90万立方メートルの残土が発生する見通し。車両運行計画によると、この間は平日と土曜日の午前7時〜午後7時に、1日最大270台の工事車両が、市道大休妙琴線を通行する。JR側は地元車両優先の徹底や交通誘導員配置などを安全対策として提示。中央道と三遠南信道を通行して残土置き場に向かうルート案も示した。

 出席者によると、住民からは、安全運行の徹底を求める意見や、残土から重金属など有害物質が検出された場合の慎重な対応を求める声が上がった。着工自体に反対する意見はなかった。

 JR東海中央新幹線長野工事事務所(飯田市)の平永稔所長は取材に「住民の皆さんの理解は深まった。必要な準備が整い次第、工事に着手したい」と述べ、車両運行などに関する取り決めを準備工事を始めるまでに地元と書面で交わす考えを示した。

(12月7日)

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