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木守り柿 日差しに映え 松本・神林

冬の風情を感じさせる木守り柿=松本市神林冬の風情を感じさせる木守り柿=松本市神林
 柿の実を全部採らずに、数個を木に残す「木守り柿」。自然の恵みへの感謝を表す昔からの風習だ。日に日に弱まる冬の日差しに柿色が映え、本格的な冬の到来を前に風情を感じさせる。

 長野県松本市神林の民家の庭。熟した木守り柿をスズメがついばんでいると、目ざとくムクドリがやってきて先客を追い払い、悠々とつつき始める。すぐ近くには実が鈴なりになっている柿の木があるが、不思議なことにつつかれた実は少なく、野鳥の人気はいまひとつのようだ。

 干し柿作りは手間が掛かり、高い場所の実を採るのも大変だ。霜に当たって実が熟し、落果するに任せている木は多い。

 この冬、収穫した200個ほどを干し柿にしたこの家の女性は「亡くなった祖母が『孫に食べさせたい』と植えた柿だと聞きました」。木守り柿に込められた家人の気遣いと思いが重なって見えた。

(12月8日)

長野県のニュース(12月8日)