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タクシー繁忙期 北ア山麓で連携 白馬・大町・安曇野など

 北安曇郡白馬村や大町市、安曇野市などのタクシー事業者が、繁忙期に合わせ、近隣地域で車両を融通し合える体制の構築に乗り出した。訪日外国人旅行者の増加に対応した輸送力強化が狙い。今冬は、スキーに訪れる訪日客が多い白馬方面に大町市から車両を回し、輸送力を約1・5倍に増強。来年度は市町村ごとなどに細分化されている営業区域を見直し、「北アルプスあづみの交通圏(仮称)」として広域で営業できるようにする方向で調整している。

 北陸信越運輸局長野運輸支局(長野市)や県タクシー協会(同)によると、スノーリゾートとして人気の白馬村では、訪日客がスキー場へ向かう朝とホテルに戻る夕方、夕食の時間帯に、タクシー需要が急増。同村や同郡小谷村では4事業者が計37台のタクシーを運行するが、ピーク時は供給が追いつかず、乗車まで30〜40分待ちとなる場合があるという。

 このため同支局は、地元のタクシー業界にインバウンド(海外誘客)振興のため、輸送力増強の検討を要望。隣接する大町市のタクシー事業者は、夏は山岳観光でにぎわう一方、冬は比較的余裕があるため、大町、白馬それぞれに営業所のある事業者がまずは今冬、18〜20台を白馬方面に回し、待ち時間の解消を図ることにした。

 一方、大北地方と安曇野地方では現在、9事業者が合計200台近い車両を運行するが、事業者ごとに営業区域が異なり、配車できるエリアが法令上制限されている。このため白馬、大町、安曇野など四つに分かれている現在の営業区域の再編を検討。「北アルプスあづみの交通圏」の新設が認められれば、事業者が旧区域を越えて広範囲で営業することが可能になる。

 白馬はグリーンシーズンに訪日客が減る一方、安曇野方面は登山客が増加するため、長野運輸支局は「地域のタクシー事業者が『夏は安曇野、冬は白馬』というように、相互の繁忙期に補完し合うことができる」と期待。県タクシー協会も「相互に応援に駆けつける体制を整えて、利便性向上を図りたい」とする。

 営業区域の再編に向け、区域内のタクシー事業者が来年度、運輸局に営業区域の再編を要望して手続きを進める方向で検討している。

(12月20日)

長野県のニュース(12月20日)