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カラマツ製材の形 安定 ランバーテックが新技術

新技術で処理した木材(上部)と処理前の木材(下部)。それぞれ左からスギ、アカマツ、カラマツの順に並べた新技術で処理した木材(上部)と処理前の木材(下部)。それぞれ左からスギ、アカマツ、カラマツの順に並べた
 住宅メンテナンス工事などのランバーテック(松本市)は、ねじれやすく建築部材として使いにくかったカラマツ製材の形状を安定させる新技術を開発し、実用化に目途をつけた。燃えにくさや腐りにくさ、耐摩耗性も高められ、これまで利用が難しかったデッキやベランダ、外壁の部材に活用できるという。来年度に1億円余を投資して量産用の機械設備を導入し、事業化する計画。県内に多いカラマツの有効活用につなげる。

 カラマツは斜めにねじれながら成長する。このため角材や板に製材しても他の木に比べ、ねじれや割れ、反りなどが生じやすく、これまで建築分野での利用が進んでこなかった。一方、木目がきれいで硬く、耐摩耗性や腐りにくさに優れる。シロアリ防除やウッドデッキ販売を手がけるランバーテックはこうした長所に着目し、昨年夏から独自に技術開発を進めてきた。

 同社は、ねじれなどの原因となる細胞壁の形状変化を抑えるため、木材利用で先進的なカナダなどの技術を参考に新技術を研究。製材を植物由来の原料に浸し、細胞壁の成分を化学変化させて細胞壁の形を固定化することに成功した。丸山淳治専務は「木の細胞壁を樹脂のように安定化させ、工業製品のようにすることができた」と説明する。

 新技術を使えば、デッキや外壁のほか、高い品質が求められる窓枠や楽器、家具などにも活用できるという。県内のカラマツの多さは全国でも有数だが、これまでは製材するより価格が安い土木用のくいや、合板への利用が中心だった。県林務部は「県産カラマツの販路拡大につながる」と実用化に期待する。

 ランバーテックによると、デッキなどの外構部材だけでも国内で年間数千億円規模の市場があり、輸入材やプラスチック、アルミ材に変わる新しい建築部材として需要の開拓が見込めるという。価格はベランダ向けの場合、プラスチック製と同程度に設定する考え。カラマツ以外の木への応用も視野に入れている。

 同社は量産化技術を確立した上で、来年度中の商品化を目指す。新技術を使った部材販売は新たな事業の柱になるとみており、2017年9月期に3億円余だった売上高を5年後に10億円に引き上げる目標を掲げる。丸山専務は「まずカラマツで商品化して、他の樹種へ活用を広げ、3〜5年後には海外への展開も進めたい」としている。

(12月22日)

長野県のニュース(12月22日)