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長電 スノーモンキー特需 外国人客急増で鉄道・バス好調

外国人観光客向けの「スノーモンキーパス」(左)と英語の観光情報誌外国人観光客向けの「スノーモンキーパス」(左)と英語の観光情報誌
 温泉に入る猿「スノーモンキー」で知られる地獄谷野猿公苑(下高井郡山ノ内町)を訪れる訪日外国人旅行者の急増で、長野市の長野駅と公苑を結ぶ長野電鉄(長野市)グループの鉄道・バスの利用が好調だ。乗車券と入苑料をセットにした「スノーモンキーパス」の販売は右肩上がり。公苑を運営するグループ会社の2016年度売上高は過去最高を更新した。海外の「スノーモンキー人気」が特需をもたらしている。

 野猿公苑を訪れる外国人客の多くは、北陸新幹線(長野経由)で長野駅に到着後の2次交通として長電グループの鉄道・バスを利用。鉄道(長野―湯田中間)と路線バスを乗り継ぐか、長野駅前からの直通バスで公苑最寄りのバス停へ向かう。スノーモンキーパスは14年12月、急増していた外国人客の利便性を高めるため、1日限定の周遊きっぷとして発売した。

 パスは長野電鉄の駅窓口で大人3200円(子ども1600円)で販売。鉄道とバスの乗車券を個別に購入するより割安になる。15年度は冬場を中心に1万2770枚、16年度は前年度に比べ32・5%増の1万6925枚を売り上げた。本年度について、同社は「2万枚を超える」と見込んでいる。

 野猿公苑は1964(昭和39)年に開業し、90年前後の入苑者数は年間20万人前後で推移。2000年代半ばに10万人を割り込んだが、訪日客の増加に伴い5年ほど前から入苑者が急増した。15年度は過去最高の約24万5千人を記録し、うち約8万2千人が外国人観光客。16年度は約23万5千人に減ったが、外国人客は約9万6千人に増えた。

 運営会社は老朽化していた管理事務所を改修した昨年12月、入苑料を19年ぶりに改定し、大人は500円(中学生以上)から800円(18歳以上)、子どもは250円(5歳〜中学生未満)から400円(小学生〜高校生)に引き上げた。この効果もあり、公苑の16年度売上高は過去最高の約1億4千万円を計上した。

 17年度の外国人入苑者はさらに増え、10万人を超えると予測。長野電鉄は、沿線人口が減少する中で「インバウンド需要(訪日客による消費)がグループ収入を下支えしている」と説明する。このため一時的な「特需」で終わらずに誘客を強化しようと、さらなる利便性向上に向けた取り組みも進めている。

 15年以降、現地へのアクセス方法や沿線の見どころを英語で紹介する外国人向け観光情報誌を作成。時刻表も載せて2次交通の利用を促している。来年1月にはスノーリゾートで人気の北安曇郡白馬村と山ノ内町を結ぶ直行バスの共同運行をアルピコ交通(松本市)と開始。スノーモンキーパスについては利用期間を2日間に延ばすなど、企画商品の種類を増やす方針だ。

(12月26日)

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