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ドクターヘリ 県内高速道の本線着陸可能に

救助を終えて県厚生連佐久総合病院佐久医療センターに戻ったドクターヘリとスタッフ。高速道路
本線上への着陸も可能になる=2017年12月29日、佐久市救助を終えて県厚生連佐久総合病院佐久医療センターに戻ったドクターヘリとスタッフ。高速道路 本線上への着陸も可能になる=2017年12月29日、佐久市
 ヘリコプターに医師が乗り込み救急患者を医療機関に運ぶ「ドクターヘリ」が2018年、これまで対象外だった県内の高速道路本線上にも着陸できる見通しとなったことが31日分かった。関係機関がヘリの運用マニュアルを見直し、本線上を対象外としていた規定を削除する。北佐久郡軽井沢町で16年1月に発生し、15人が死亡したスキーバス転落事故を受けて検討を進めており、同様の大規模事故にも迅速に救助対応ができる態勢を整える。

 県内のドクターヘリは、医療機関や13消防本部・消防局、県や県警、高速道路会社などでつくる「信州ドクターヘリ運航調整委員会」作成のマニュアルに基づき、現在2機が運航されている。運用手順や問題への対処法を盛ったマニュアルには11年の施行時から、高速道路本線上の離着陸については安全管理や交通規制の点などで「今後の検討課題とし、本マニュアルを適用しない」との除外規定がある。

 ドクターヘリは、事故現場から遠く離れていても、設備が整った医療機関へ負傷者を迅速に搬送できる利点がある。軽井沢町を含む佐久広域連合の中心市の佐久市が、軽井沢バス事故を受けて運用マニュアルの見直しを求めていた。

 運航調整委員会事務局の県医療推進課によると、17年7月に同委員会の作業部会で検討を開始。道路の傾斜が少なく離着陸できるスペースがあり、警察や高速道路会社による通行規制が実施されているといった条件を満たせば、高速道路本線上でも対応は可能と結論づけた。18年夏に開く委員会か、それに先立つ書面上の審議を経て、除外規定の削除を正式決定する方向だ。

 本線上の離着陸は、大型バス事故のほか、9人が死亡した中央道笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故(12年12月)といった多数の負傷者がいる事故や災害の場合を想定している。

 厚生労働省医政局によると、ドクターヘリに関する特措法に基づき、国や自治体の補助を受けて運航されているドクターヘリは全国41道府県にある。信濃毎日新聞の取材では、高速道路本線上で離着陸できる措置を取っているのは、このうち笹子トンネル事故を受けて運用を始めた山梨県、愛知県などの例がある。

(1月1日)

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