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県内「平成の大合併」で市と合併、旧町村部の人口10%超の減

 「平成の大合併」で120から77市町村に再編された県内で、市と合併した旧町村部の人口減少率が2007年以降の10年間で10・4%に達し、県全体の減少率(4・8%)の倍以上となったことが2日、信濃毎日新聞の集計で分かった。現在存続する58町村の同じ期間の減少率(8・5%)を上回っており、合併後に市中心部などへの移動が起きている可能性がある。こうした地域では集落維持や買い物、交通などの課題が他に先行する形で深刻化しており、合併後の変化の把握や対策が求められている。

 市と隣接する町村との合併は、県内では03年に発足した千曲市をはじめ、長野、松本、中野、塩尻、佐久、飯田、大町、上田、伊那の計10市があり、計27町村がなくなった。集計は、各市から旧市町村ごとの人口推移データを入手し、07年10月と17年10月時点を比較した(東御市、安曇野市は町村同士の合併のため集計に含めていない)。県全体と他の市町村の人口は県の統計に基づいた。

 10市の旧市域の人口減少率は全体で2・0%にとどまり、旧町村部とは5倍以上の差が付いた。長野、佐久両市はこの間、旧市域の人口が逆に増加した。

 旧町村部は、中山間地が多く高齢化率が高いといったもともとの条件に加え、自治体関係者からは、同じ自治体の中で旧市域に移り住む傾向があることや、町村役場が市の支所となったことによる職員減少などの影響を指摘する声がある。

 町村部の人口減少率が最も高かったのは、05年に飯田市に編入した旧上村、旧南信濃村で計30・9%。旧市域の減少率は6・0%だった。飯田市市民協働環境部の竹前雅夫部長は「合併により、市街地に転居することの抵抗感が薄まっているのかもしれない」と推測。旧村部の減少率が17・8%に上った大町市の牛越徹市長も「旧市域と同じ行政区域となったことで、心理的に引っ越しやすくなった人も多い」とみる。

 一方、自立を選んだ自治体の間でも、人口減少の進み方は格差が広がっている。現在の77市町村のうち10年間の減少率が10%を超えたのは37市町村。一方、北佐久郡軽井沢町、上伊那郡南箕輪村など6町村は人口が増加した。

 総務省によると、17年10月時点の国内の総人口は1億2672万人(概算値)。10年前からの減少率は0・8%となっている。

(1月3日)

長野県のニュース(1月3日)