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防災ヘリ安全へ統一基準 消防庁が18年度

 総務省消防庁が2018年度、道県や政令市の消防局など全国55団体が運航する防災ヘリコプターのパイロットについて、乗務要件や訓練プログラムの統一的な基準作りに乗り出すことが3日、信濃毎日新聞の取材で分かった。全国的な基準がある自衛隊や警察とは異なり、自治体消防の延長にある防災ヘリのパイロットの技能評価や育成方法は各運航団体の裁量に委ねられてきた。17年3月の長野県消防防災ヘリ墜落事故を受け、安全対策を検討する中、パイロットの質向上には統一的な基準が不可欠と判断した。

 同庁は18年度、全国の運航団体の関係者を集め、基準作成に向けた検討会議を設ける。ドクターヘリパイロット向けに国土交通省航空局が設けている乗務要件や訓練プログラムなどを参考に議論し、同年度末までに一定の方向性を出す方針だ。

 同庁広域応援室は乗務要件に、一定の技量が期待できる乗務時間「1千時間」を盛り込み、ホイスト(つり上げ)の経験回数なども加えることを想定している。パイロットに任用する際は訓練を課して緊急時の対応を学ばせ、任用後も年1回は技量確認を兼ねた定期訓練を積ませることを検討する。

 長野県の事故後、同庁が全国の運航団体を対象に行った調査によると、パイロットの任用にドクターヘリの乗務要件を援用している団体があった一方、パイロットの技能や実績を十分把握していなかったり、運航委託する民間会社に任せきりになっている団体があった。

 同室の井本登巳彦・航空専門官は「独自に訓練を積んできた運航団体もあるが、一定の基準を設けることで全体的な技量の維持向上につなげたい」としている。

(1月4日)

長野県のニュース(1月4日)