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坂部の冬祭り 次代の力結集 天龍

大きなまさかりでたいまつを切り付け、火の粉を散らす赤鬼=5日午前6時46分、天龍村坂部の大森山諏訪神社大きなまさかりでたいまつを切り付け、火の粉を散らす赤鬼=5日午前6時46分、天龍村坂部の大森山諏訪神社
 下伊那郡天龍村坂部地区に伝わる国重要無形民俗文化財「坂部の冬祭り」が4日夕から5日午前にかけて、大森山諏訪神社で行われた。祭りの保存継承に長年取り組んできた氏子総代長の関福盛(よしもり)さんが昨年9月に86歳で亡くなり、今回は4人の氏子総代が祭りを取り仕切った。太鼓の演奏や舞では地区出身者ら若手も多く関わり、継承に向けて歩みを進めている。

 4日午後6時半、厳寒の天竜川の水で体を清めた「神子」らが参道を練り歩き、神社に到着。山間部に太鼓が響き渡り、上衣(ゆわぎ)や鈴を手にした本舞と湯立て神楽を夜を徹して披露した。5日午前6時半、夜明けとともに「たいきり面」を着けた赤鬼が、たいまつをまさかりで切り払うと、カメラを向けた見物客らが一斉にシャッターを切った。

 天龍小学校4年の宮下昇己(しょうき)君(10)は、昨年初めて母親と祭りに訪れ、今年は子どもら4人が舞う「花の舞」に参加した。舞は約1時間半にわたったが、宮下君は「あっという間だった」といい、「湯釜の前で舞う人がかっこいい。来年もやりたい」と笑顔だった。

 氏子総代の平松雅隆さん(68)によると、坂部地区には現在11戸17人が暮らす。平松さんは「祭りの多くを担ってきた関さんがおらず心細さもあったが、祭りは自分たちの人生や暮らしの一部。変わらず続けていきたい」と話した。

(1月5日)

長野県のニュース(1月5日)