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「国鉄カラー」が復活 伊那の路線バス「高遠線」

「国鉄」の文字とツバメのマークが特徴の復刻車両。ラインやツバメのデザインも塗り直した「国鉄」の文字とツバメのマークが特徴の復刻車両。ラインやツバメのデザインも塗り直した
 伊那市街地などと同市高遠町を結ぶ路線バス「高遠線」を運行するジェイアールバス関東中央道支店(伊那市)は、同線の運行開始から1月で70年を記念し、旧国鉄時代に導入したバスと同じ「国鉄カラー」にした復刻版車両1台を走らせている。県内外の客に好評で、写真を撮る人もいるほか、バスファンの希望で復刻車両を使ったツアーも実施。同支店は「高遠線の活性化も視野に、いろんな地域の人に乗ってほしい」とPRしている。

 高遠線は1948(昭和23)年1月から運行。地元の誘致運動を実らせて実現した路線で、かつては茅野駅(茅野市)―伊那北駅(伊那市)間を結んでいた。現在は、乗客数の減少などから、伊那市街地や伊那中央病院(同)などと高遠町中心部を結んで往復している。

 同支店管内では2004年ごろまで国鉄カラーの車両が走っていた。復刻に当たり、支店所有の車両を塗装し、国鉄時代のバスの外観を再現。青、灰、白の3色のラインを基調に、「国鉄」の文字や、円の中に描かれたツバメのマークを側面にあしらっている。現在走っているJRバスとは、ラインの入れ方やツバメのデザインが異なる。

 昨年10月に長野市で開かれた「鉄道フェスタ」で披露。その後、高遠線で1日4往復走っている。思い出の車両が街中を走る様子に、「懐かしいデザインのバスが走っているね」と同支店の社員に声を掛ける人がいるほか、撮影のためJR伊那市駅前でカメラを構える人の姿も見られるという。

 現在、ジェイアールバス関東が運行している復刻車両は、千葉県の館山支店の1台を含め2台のみ。中央道支店のバスは「貴重な車両」として県外客からも好評で、昨年12月初旬には客からの要望で、復刻車両に乗り、国鉄時代にバス停があった場所を巡るツアーを開催。客の中には北海道や九州地方から来た人もいたという。

 中央道支店の名和進支店長(59)によると、復刻車両導入後の高遠線の乗客数は今のところ微増という。今後は70周年の記念切符を販売する計画もある。

(1月10日)

長野県のニュース(1月10日)