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電子地域通貨で諏訪活性化を 商議所 ICカード活用研究

 諏訪商工会議所(諏訪市)は、買い物やボランティア活動などで得た地域通貨(ポイント)をICカードにため、電子マネーとして使う仕組みの導入を目指し、研究を始めた。ICカードであれば、利用者は手軽にポイントを管理し、一定数たまるのを待たずに1ポイントから使える。こうしたICカードの特性を生かして地域通貨を普及し、地元経済やまちづくり活動の活性化につなげる狙いだ。

 地域通貨は買い物のほか、ボランティアや健康増進の取り組み、まちづくりなどに参加することでもポイントがたまるのが特徴だ=イメージ図。諏訪商議所によると、電子マネーを応用した地域通貨は全国的に広まりつつあるが、県内では珍しい。専門家による講演会を開いたり、先進地を視察したりして導入を目指す。

 同商議所の構想では、「WAON(ワオン)」「Suica(スイカ)」といった電子マネーと同じ「FeliCa(フェリカ)」の決済システムを使う。ICカード1枚で既存の電子マネーと地域通貨を使えるようにする。

 諏訪市内では合同会社「まちづくり諏訪」のポイントカード「すわともカード」が流通。加盟店約60店で買い物をすると108円につき1ポイントがたまり、400ポイントで500円分の買い物に使える。カードはICを内蔵せず、ポイント残高の管理にだけ使っており、ボランティア活動などへの広がりがない。

 これに対し、諏訪商議所の田中裕一専務理事は「電子化すればポイントが一定数たまらなくても使え、利便性が高まる」と説明。電子化した地域通貨の発行、運営を支援しているシステム会社の代表を招いて3月に講演会を開く予定だ。

 盛岡市では2015年3月、盛岡商議所などが出資して設立した会社がICカード「MORIO―Jカード」を発行。地域通貨の仕組みも導入し、カード発行枚数は10万枚を超えた。ボランティア活動や健康教室などへの参加で付与するポイントに必要な予算は、市が支出している。

 北海道苫小牧市も2018年度まで、同様にICカード化した地域通貨の実証実験を行っており、諏訪商議所はこれら2市の視察も検討している。

 田中専務理事は地域通貨について「ためやすく、使いやすくないと定着しない」と指摘。商工業者や行政、福祉事業所、NPO法人などとの連携が欠かせないとして、諏訪市にも協力を求めており、市経済部は「一緒に研究を進めたい」としている。

(1月11日)

長野県のニュース(1月11日)