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除雪車操作員 高齢化じわり 県や市町村が委託の業者

飯山市の中心市街地に出動する除雪車=昨年12月下旬飯山市の中心市街地に出動する除雪車=昨年12月下旬
 本格的な降雪期を迎えている県内で、除雪車のオペレーター(操作員)の「高齢化」がじわりと進んでいる。雪国の生活維持に欠かせないが、県や各市町村が委託するオペレーターの平均年齢は50歳前後。60代以上が多数の業者もある。作業が未明に及ぶことや建設業全体の人手不足が背景にあり、県建設業協会(長野市)は「10年先を見据えると不安が大きい」と危機感を募らせている。

 飯山市では今冬、市委託のオペレーター92人の平均年齢が50・5歳に達した。市の除雪対象路線は計386キロに上り、市の担当者は「オペレーターの確保は市の重点課題だが、業者の努力に頼っている部分がある」とする。その上で、オペレーターの確保に必要な支援策の検討を業者団体と始めたとする。

 上水内郡信濃町が委託しているオペレーター45人の平均年齢は48・0歳(昨冬)に上る。担当者は「今のところは除雪に支障はないが、この先どうなるか不安がある」とする。下高井郡山ノ内町や北安曇郡白馬村はオペレーターの年齢に関する統計はないとしつつ、いずれも「(業者から)オペレーターが少なくなっていると聞く」とする。

 県は県管理の国県道の計4554キロで除雪を実施。県が委託するオペレーターの平均年齢は49・0歳(16年時点)となっており、業者からオペレーターの確保が難しいとの話が出ることもあるという。



 「オペレーターの半数ほどが60代以上。技術の伝承が課題だ」。北信地方で約50キロ区間の除雪を受託する業者の担当者(42)はそう話す。担当者によると、オペレーターは午前2時ごろに除雪を始め、通勤通学時間帯の午前7時ごろまでに完了させる。日中の降雪への対応で、午後に再び除雪車を動かすこともあり、「労働環境は過酷」という。

 除雪作業では、雪の下のマンホールや水路のふた、道路沿いの家屋などに注意を払いつつ作業する必要があり、この担当者は「一人前になるには5年ぐらいかかる」とする。この会社では10人ほどのオペレーターの大半を10年以上の経験者が占めるという。



 オペレーターの高齢化は全国的な課題だ。国土交通省によると、61歳以上のオペレーターの割合は1998年に3%だったが、2015年には19%に上昇。国は担い手不足を補うため、自動運転による除雪を検討する。

 14年2月には記録的な豪雪により県内各地で交通網が寸断された。県建設業協会は15年から、冬期閉鎖中の道路でオペレーターの講習会を開いており、人材育成に力を入れる。

(1月12日)

長野県のニュース(1月12日)