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救急搬送時間短縮 佐久広域消防 受け入れ病院スマホで閲覧

タブレット端末などでアクセスし、医療機関の患者の受け入れ状況などが確認できる「ながの医療情報Net」の画面タブレット端末などでアクセスし、医療機関の患者の受け入れ状況などが確認できる「ながの医療情報Net」の画面
 佐久広域連合消防本部(佐久市)が佐久地方の病院で救急搬送の受け入れが可能かどうかをスマートフォンなどで一覧できるシステムを活用し、現場到着から病院に向かうまでの現場滞在時間が1分36秒短縮したことが11日、同本部への取材で分かった。同本部管内の北佐久郡軽井沢町で2016年1月に発生し、15人が死亡したスキーバス転落事故では、多数の負傷者を複数の病院に分けて搬送することが求められた。「1分が生死を分けることもある」と総務省消防庁。同本部は軽井沢の事故を受け、より速やかな救急搬送の仕組みが必要と考え、ICT(情報通信技術)を利用したシステムを取り入れた。

 活用するのは、県内の医療機関の情報を県がホームページで一般公開している「ながの医療情報Net」の中にある消防関係者向けの専用ページ。このページでは、県厚生連佐久総合病院佐久医療センター(佐久市)など佐久地方15病院の外科や内科などの診療科目や受け入れの可否、各医療機関が直近24時間に受け入れた救急搬送の件数、最後の受け入れが何時だったか―などを確認することができる。

 それまでは救急隊が現場到着後に受け入れ可能な病院を探していたが、このシステムを使うことで、迅速に搬送可能な病院を把握できるようになったという。

 同本部はこのシステムを17年5月から利用。救急隊が現場に着いてから出発するまでの平均滞在時間は、同6月は13分24秒だったが、同11月には11分42秒に短縮。導入前の16年11月の13分18秒より1分36秒短くなった。

 県医療推進課によると、県内の消防本部・消防局で「ながの医療情報Net」を救急搬送に利用したのは佐久広域連合消防本部が初めて。消防庁は「(現場滞在時間を)平均1分以上短縮するのは相当な努力の結果ではないか」としている。

 軽井沢の事故では、県内の6カ所、群馬県の3カ所の医療機関に計30人を搬送。一刻を争う重傷者もいた。

 同本部の高橋明則・救急救助係長は「現場の課題を挙げ、医療機関とも協議を進めて、さらによりよい仕組みにしていきたい」としている。

(1月12日)

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