長野県のニュース

平昌への壮行会、非公開相次ぐ JOCが東京五輪見据え規制強化

 平昌(ピョンチャン)五輪に出場する日本代表選手の所属企業や出身校が開く壮行会を報道機関向けに公開しない動きが相次いでいる。2020年東京五輪の開催が決まり、日本オリンピック委員会(JOC)が公式スポンサーの権利を守るため、「公開禁止」の徹底を求めているためだ。従前からのルールだが、選手を支えてきた所属企業や学校関係者からは戸惑いの声も上がっている。

 9日、スピードスケート・ショートトラック代表の菊池悠希選手の母校・小諸商業高校(小諸市)が開いた壮行会。当初、報道機関に公開予定だったが、関係者の指摘で急きょ方針を変更。公開は菊池選手が校長らを表敬訪問する様子になった。同じくショートトラック代表の神長汐音選手が通う小海高校(南佐久郡小海町)も、17日の壮行会を公開しないことにした。

 一方、カーリング男子日本代表の両角友佑、公佑選手兄弟の母校・岩村田高校(佐久市)は昨年12月の壮行会を公開。JOCの方針が行き届いていない現状もある。

 JOCのガイドラインは、壮行会を公開できるのは公式スポンサーや自治体、競技団体などに限定。それ以外の企業の壮行会自体は禁止していないが、報道を通じて広く公開されれば、「宣伝」と取られかねないとの理由だ。

 学校も私立、公立問わずに公開が禁止されている。JOCによると、過去に、選手の後ろに学校法人名や校章が映る様子が報道されたことがあり、担当者は「学校法人のアピールや受験生集めに利用される可能性がある」とする。小海高校の臼田悦子教頭は「頑張る生徒の姿を多くの人に見てもらいたいだけなんですが…」と心境は複雑だ。

 スピードスケート女子の小平奈緒選手が所属する相沢病院(松本市)、スケート部所属の選手が出場する日本電産サンキョー(諏訪郡下諏訪町)は今回、壮行会を公開しない。スキー部所属の選手が出場する北野建設(長野市)は壮行会を開かない予定だ。

 前回ソチ大会までは壮行会は公開され、JOC側も事実上、黙認してきた。規制強化は、東京五輪開催が決まり、国際オリンピック委員会(IOC)や協賛企業の目が厳しくなっている事情がある。JOCの担当者は、選手の所属企業の努力を認めつつ、「協賛企業への配慮で一定の線引きやルールが必要」とする。

 企業側からは「一定のルールは必要」との声がある一方、「選手育成に大きな投資をしている。五輪は他の大会に比べて露出が高く、PR効果が薄れる」との声もある。

(1月14日)

長野県のニュース(1月14日)