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農場フランチャイズ展開 フルーツトマト栽培の須藤物産

人工知能が温湿度や肥料を管理する上田市の農場で、ミニトマトの生育状況を確認する田中CTO人工知能が温湿度や肥料を管理する上田市の農場で、ミニトマトの生育状況を確認する田中CTO
 上田市武石で高糖度のフルーツトマトを栽培する須藤物産(栃木県大田原市)は、需要の伸びに対応するため、フランチャイズ(FC)方式で農場を増設する事業に乗り出す。栽培の技術やノウハウをFC農場に提供し、生産した農産物は同社の販路で販売する。第1弾として沖縄県の企業と契約し、2020年4月に5ヘクタールの農場を同県で開く計画。長野県内でもFC農場を開設する計画を進めている。

 同社は大田原市でガラス温室による高糖度トマト栽培をしていたが、東京電力福島第1原発事故の風評被害をきっかけに15年、生産拠点を上田市に移転。人工知能(AI)が最適な温湿度や肥料、土壌の水分量を判断するイスラエル製の最新機器を国内でいち早く導入するなど、独自の技術を持つ。情報通信技術も使い、通常のトマトの2倍に当たる平均糖度10度のトマトを栽培。首都圏の高級スーパーなどで高い評価を得ている。

 FC先の企業は上田市の農場で半年以上、栽培の研修を受けた後、FC農場での生産に入る。「他にはない独自の技術を学び、統一した基準で生産してもらうことで、安全・安心で品質の高い果実が生産できる」と同社の田中明最高技術責任者(CTO)。栽培用温室の設計や運用、指導を行う関連企業を15年に設立し、FCでも品質を維持できる増産体制を整えてきた。

 沖縄では、FC農場を経営する現地企業と連携し、18年内に農地を取得する予定。19年4月にハウスの建設に着工し、20年4月の生産開始を目指す。ミニトマトのほか、アセロラやコーヒーの栽培も計画する。長野県内では、県の北と南の2カ所の想定で進出先の選定を進めている。

 須藤物産の18年6月期の売上高予想は1億4千万円。上田市では約3ヘクタールの農場で段階的に生産体制を整えており、栽培施設がフル稼働となる2年後の売上高は5億円を見込む。FC展開を通じた増産により、22年6月期に20億円に引き上げるのが目標だ。

 昨年12月には、地域経済をけん引する企業として経済産業省の認定を受けた。田中CTOは「FC方式を通じて展開先の地域の資源を活用し、雇用にも貢献しながら増産を加速し、需要に応えていきたい」と話している。

(1月17日)

長野県のニュース(1月17日)