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将棋「永世七冠」羽生さんが中野で講演

「先見力と決断力」をテーマに講演する羽生さん「先見力と決断力」をテーマに講演する羽生さん
 2017年12月に将棋で史上初の「永世七冠」となった羽生善治さん(47)が20日、「先見力と決断力」と題して中野市民会館ホールで講演した。今月に国民栄誉賞の受賞が決まった「時の人」の講演とあって約1140人が来場。奥深い将棋や対局の話に聞き入った。

 羽生さんは対局時に「直感、読み、大局観を使って考えている」と説明。一つの局面で平均80通りの指し手があり、「最初に直感を使って2、3の手を選ぶ」。その上で先の展開を読むが、大局観を使うことで、「この局面は攻めた方がいいと判断すれば、読むプロセス(過程)で守る手を考えないで済む。無駄な考えを省ける」とした。

 羽生さんでも対局時にミスをするが、「大事なことはミスを重ねないこと。1分でも席を離れてリフレッシュすると冷静さを取り戻せる」。不調の時は日々の生活に小さな変化を与え、気分を変えて乗り越えるという。

 講演会は、公民館の非常勤主事や職員でつくる「なかの21市民講座運営委員会」が主催。1925人の応募があり、事前の抽選で選ばれた人がホールに入場。ホールに入れなかった人は別会場のパブリックビューイングで聴講した。

 講演会後、羽生さんは池田茂市長と市役所で懇談し、市側は郷土玩具「中野人形」などを贈った。羽生さんは取材に、2月に授与される国民栄誉賞について「これを大きな励みに息長く活躍できる棋士になれるよう前進したい」と述べた。将棋を志す信州の子どもに「特に小さいうちは習うより慣れる方がいい。たくさん実戦で指すのがいいと思う」とメッセージを送った。

 将棋好きで祖父母と訪れた上田市丸子中央小5年の金井悠瑛(はるあき)君(11)は「ミスした時の気持ちの切り替え方も聞けて、ためになった」と話した。

(1月21日)

長野県のニュース(1月21日)