長野県のニュース

マイナンバーの記載、1年で撤回 国が住民税の税額通知書で方針転換

市町村が事業所に送る税額通知書の用紙。来年度から個人番号の欄の記載は不要になる市町村が事業所に送る税額通知書の用紙。来年度から個人番号の欄の記載は不要になる
 市町村が企業へ送る個人住民税の税額通知書について、総務省は2018年度からマイナンバー制度の個人番号の記載を取りやめる。同省は「自治体と事業者が納税者情報を正確に共有し、事務効率化を進める」(市町村税課)として17年度から実施したが、県内を含む全国市町村で通知書の誤送付が続出。1年での方針転換に、市町村側からは「そもそも記載する必要があったのか」と疑問の声が出ている。

 税額通知書は、従業員の給与から市・県民税を天引き(特別徴収)する事業所に対し、市町村が例年5月、1年分の税額を記載し送っている。同省は、従業員の名前や住所、税額などに加え、本年度から個人番号の記載を全国の市区町村に求めた。理由は事務の効率化だった。

 だが、昨年4〜9月に全国で税額通知書の誤送付が約150件発生。長野県市町村課によると、県内では長野、松本、安曇野、茅野各市の計10事業所(25人分)の誤送付があり、4市によると、少なくとも5人が情報漏えいを懸念して個人番号を変更した。

 同省は昨年12月、地方税法施行規則の一部を改正する省令を公布。通知書に個人番号を記載しないとし、全国の市区町村に通知した。同省市町村税課は方針転換について、「通知書の誤送付が多かった。記載した場合のメリットと比較し、記載しない方が良いという結果に至った」と説明している。

 省令は個人番号の見送りは「当分の間」としており、再び方針を見直す可能性もある。税額通知書とは別に、全国の自治体で構成する一般社団法人運用の全国共通システムを使った電子データによる通知については、個人番号の記載を継続するとしている。

(1月26日)

長野県のニュース(1月26日)