長野県のニュース

天の川の詳細な「電波地図」 国立天文台、野辺山の観測データで

 国立天文台は25日、野辺山宇宙電波観測所(南佐久郡南牧村野辺山)で観測したデータで宇宙のちりなどの分布が分かる「天の川の最も詳しい電波地図」をまとめ、発表した。これまでに作られた天の川の「地図」よりも3倍程度の詳しさだという。太陽系がある天の川銀河で、ガスやちりなどが集まり星が生まれるもとになる「分子雲」の分布が分かったほか、太陽系の近くでしか見つかっていなかったひも状の分子雲が銀河の中心近くにも多数存在することが分かったとしている。

 観測した場所は、天の川のわし座からいて(射手)座にかけての部分。同観測所の梅本智文助教(電波天文学)を中心に、筑波大や名古屋大などのチームが2014年4月〜17年5月、野辺山45メートル電波望遠鏡で天の川を観測し、可視光では見えない分子雲の分布を色を付けて表した。

 地図は、3種類の電波の観測データを分子雲の密度が高い順に青、緑、赤に色付けして作成。色が重なり黄色や白くなっている部分もある。密度が高いほど白色っぽくなるように着色した。

 観測の結果、太陽系の近くだけでなく、天の川銀河の中心付近にも、密度が高くひも状になった「フィラメント構造」と呼ばれる分子雲が多く存在していることが分かった。

 梅本助教は「この観測によりフィラメント構造の分布のほか、重い星が生まれる過程も分かってきた。星が生まれるメカニズムを解明する研究が加速するに違いない」と話している。地図や基になった観測データは6月、国立天文台のウェブサイトで公開する予定だ。

(1月26日)

長野県のニュース(1月26日)