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自生のカエデ樹液で名物を 小谷村中谷の住民 活用法探る

イタヤカエデの樹液を採るため、幹に穴を開ける住民らイタヤカエデの樹液を採るため、幹に穴を開ける住民ら
 長野県北安曇郡小谷村中土の中谷地域の住民が、地元に自生するカエデの樹液を活用した特産品づくりをしようと活動している。高齢化や過疎化が進む地域の活性化につなげるのが狙いだ。28日は、10人余が雪深い林に入り、幹に穴を開けて樹液をタンクにためる装置を取り付けた。樹液が採れる3月末まで定期的に回収する。その後は、樹液を煮詰めてメープルシロップにして販売するなど、具体的な活用法を探る。

 山あいに15の集落が点在する中谷地域。樹液は集落に近い林にも生えるイタヤカエデなどから採れる。この日は、幹の直径が20センチ以上に成長した木の根元に近い部分に電動工具で穴を開け、タンクに樹液が流れ込むようにパイプを差し込んで固定。同じ装置を約20カ所に設置した。

 樹液の採取は、地元の「中谷地域づくり協議会」が2016年に試験的に始めた。今年は、同じように樹液が採れるオニグルミを含む約30本から計1トンの採取を目指す。専門機関で成分分析をし、食品としての安全性を確かめる予定だ。

 カエデの樹液はメープルシロップに加工して販売されることが多いが、樹液を大量に採取する必要があり、中谷では難しい面があるとする。中心となって取り組む自営業の浅見喜男さん(34)は、まずは樹液を採取してメープルシロップに加工するまでの過程を楽しむ体験ツアーを企画できないかと検討している。

 協議会長の太田武彦さん(74)は「自然の恵みをうまく活用して地域の元気につなげたい」と話していた。

(1月29日)

長野県のニュース(1月29日)