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「終活」×「健康」で顧客開拓 葬儀場「博善社」が催し

終活と健康づくりがテーマのイベントに集まった参加者ら=昨年10月、須坂市のハクゼンホールセレモニー須高会館終活と健康づくりがテーマのイベントに集まった参加者ら=昨年10月、須坂市のハクゼンホールセレモニー須高会館
 長野市で2カ所、須坂市で1カ所の葬祭場を運営する博善社(長野市)が、人生の最期に向けて準備する「終活」と健康づくりがテーマのイベントを展開している。会場は自社の葬祭場。小規模な「家族葬」の増加で1件当たりの葬儀費用が少額化する中、独自イベントで地域との結び付きを深め、顧客層を開拓する狙いだ。2016年に福岡県の葬儀会社の子会社となったのを機に、新たな手法で事業の拡大を図っている。

 イベントには、食事の際に野菜から食べるなどの「サキベジ3原則」の普及を図っている一般社団法人「サキベジ推進協議会」(長野市)が協力。「サキベジ健康まつり」と名付け、昨年4月に長野市のハクゼンホール安茂里会館で開いたのを皮切りに、自社の葬祭場3カ所で1回ずつ開いた。今年も3月17日に同会館で初回を計画している。

 健康まつりの中では、サキベジ推進協議会の理事で長野市国保大岡診療所の内場廉(きよし)所長が「人生の終わり方を本気で考える」と題し、終活について講演。体脂肪率や筋肉量を測る健康増進コーナーが人気だ。色とりどりのドレスを着て記念撮影できるコーナーも用意。昨年10月に須坂市のハクゼンホールセレモニー須高会館で開いた会では、約300人が来場した。

 市場調査会社によると、高齢化による「多死社会」を迎え、葬儀や会葬者の送迎、香典返しといった葬儀関連市場は微増傾向にある。一方、家族葬が増えるなど葬儀自体が小規模化。博善社の17年9月期の売上高は約11億円で、ここ数年は減少傾向という。喪主が県外にいて地域とのつながりが薄い、所得が減ったリタイア世代が喪主になるケースが増えた―といった事情も背景にあるとみている。

 健康まつりは「人生の最期を迎えるまで、できるだけ明るく元気に過ごそう」という考え方を基に企画。博善社の宮地秀行統括部長は「長野はせっかく長寿県なのだから、健康寿命をもっと伸ばしてほしい。健康まつりで地域に貢献し、葬儀にとどまらない(地域との)関係を築いていきたい」とする。

 博善社は1979(昭和54)年創業。前社長に後継者がおらず、2016年4月、福岡県大牟田市や熊本県荒尾市などで13の葬儀場を運営する白雲社(大牟田市)の傘下に入った。現在は同社の中村英二社長が、博善社の社長を兼務している。白雲社の17年9月期の売上高は約13億円。

(1月30日)

長野県のニュース(1月30日)