長野県のニュース

ブラジル人の学びやに幕 箕輪 県内は塩尻だけに

長野日伯学園の校舎の前に立つギマラエンスさん(右)とロベルトさん=31日、箕輪町松島長野日伯学園の校舎の前に立つギマラエンスさん(右)とロベルトさん=31日、箕輪町松島
 上伊那郡箕輪町松島のブラジル人学校「長野日伯(にっぱく)学園」が31日、生徒・児童らの減少で閉校した。2010年1月の開校以来、同学園では幼児から18歳までが通い、約50人が高校課程を終えて卒業。08年のリーマン・ショック以降の不況で、製造業などで働くブラジル人が減少したため県内のブラジル人の学びやは相次いで姿を消しており、同学園の閉校で塩尻市の1校のみとなった。

 長野日伯学園は、前身の「コレージオ・ピタゴラス長野校」の運営を引き継ぎ、同校の教員や保護者の有志が中心となって開校。08年からピタゴラス長野校で歴史や地理を教えていたリマ・ベルナデテ・ギマラエンスさん(59)が学園長に就任し、当初は約30人の子どもたちが通った。

 県国際課によると、県内在住のブラジル人は、リーマン・ショック直後の08年12月に1万4278人(上伊那地方4400人)だったが、16年12月には4692人(同1479人)に減少。同学園に通う子どもの数も減り、17年は15人だった。ギマラエンスさんによると、ブラジルへの帰国や、親が県外で就職する例が目立つといい、運営が立ちゆかなくなって閉校を決めた。

 ギマラエンスさんは、同学園近くの上伊那生協病院が無料で子どもたちの健康診断をしたり、地元の農家の男性が畑で農業体験を受け入れたりしたことに感謝する―とし、「皆さんの協力がなければ続けてこられなかった」と話した。夫でブラジルの伝統武術「カポエイラ」を教えてきたリマ・ウイルソン・ロベルトさん(60)とともに、群馬県大泉町のブラジル人学校で教員を続けるという。

 県国際化協会(長野市)によると、08年に県内に10校あったブラジル人学校は、塩尻市のコレージオ・ロゴスの1校のみとなった。

(2月1日)

長野県のニュース(2月1日)