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県、政策立案にAI活用 京大・日立と連携して研究へ

 県が2018年度、京都大、日立製作所と連携し、人工知能(AI)を活用した政策立案の研究を検討していることが1日、分かった。AI技術で、27年のリニア中央新幹線開業が人口動態に与える影響などを分析。県はデータなどを政策立案の参考にし、政策を行う最適な時期の見極めに役立てることを想定している。

 少子高齢化や人口減少などを受け、京大と日立は17年9月、持続可能な社会の実現に向けた政策提言をまとめた。提言作りにはAIを活用。35年後の52年までに起こり得る約2万通りの社会の状態「未来シナリオ」を予測・分析し、各シナリオの分岐点になる時期もはじき出した。

 提言では、都市への一極集中ではなく、地方に人口が分散する「地方分散型」シナリオが望ましいと主張。出生率が持ち直し、健康寿命も増大する―などとした。実現には、8〜10年後までに、再生可能エネルギーの活性化や地域公共交通機関の充実といった政策を行うことが有効だとも指摘している。

 長野県では、地方分散型の政策を効果的に行うための研究を進める見通し。県によると、連携の詳細は今後詰めるが、リニア開業が地域にもたらす経済などへの影響や、人口減少対策の効果の予測といった活用を想定している。

 県はこれまで、電算システムによる業務自動化などへのAI技術活用を模索してきた。京大、日立側には提言の内容やAI技術を、政策を実際に展開する自治体で活用・検証したい意向があり、「互いの利益が一致した」(県総合政策課)ため、連携方針を決めたという。

 AIの予測技術は、将来起こる可能性を偏りなく多面的に分析でき、必要な政策を行うタイミングを探る参考にもなる。県の小岩正貴企画振興部長は、AI技術による将来予測を政策実施の判断材料の一つとする考えを示し、「(京大、日立側には)研究の一助にしてもらい、県としても議論の材料になればいい」としている。

(2月2日)

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