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48日間の祈り 売木村で「念仏講」始まる

かねや鈴を鳴らしながら御詠歌などを唱える地元住民らかねや鈴を鳴らしながら御詠歌などを唱える地元住民ら
 長野県下伊那郡売木村に約260年前から伝わる村指定文化財「念仏講」が5日、村内の観音堂で始まった。彼岸明けの3月24日まで48日間、毎日、住民有志が般若心経や御詠歌(ごえいか)を唱え、家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る。

 念仏講は1760(宝暦10)年ごろ、村が凶作や疫病に見舞われ、多くの死者が出たことから始まったという。村民でつくる念仏講信仰部が中心となって、毎年休むことなく受け継がれている。

 初日は13人が参加。信仰部代表の代田昭さん(89)がたたくかねの音に合わせ、御詠歌を唱えた。鈴の音が響くと観音堂は厳かな雰囲気に。知人に誘われて2回目の参加という自営業の中山英二さん(66)は「御詠歌を唱えていると無になれる。昔の人たちは、念仏講に来て日常の煩わしいことを忘れていたのかな」と思いをはせた。

 信仰部は現在4人。代田さんは「多い時は観音堂に25人ほどが集まったが、高齢化で年々減っている。(後継者ができず)大変な状況」と話していた。

(2月6日)

長野県のニュース(2月6日)