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県内春闘 月1万500円賃上げ要求 連合長野が申し入れ

県経営者協会の山浦会長(左)に春闘の申し入れ書を手渡す連合長野の中山会長県経営者協会の山浦会長(左)に春闘の申し入れ書を手渡す連合長野の中山会長
 連合長野(中山千弘会長)は7日、2018年春闘の要求を県経営者協会(山浦愛幸会長)に申し入れ、県内の労使交渉がスタートした。連合長野はベースアップ(ベア)と定期昇給分を合わせて4%程度、月額で1万500円を基準とする賃上げを要求。一方、県経協は賃上げに応じられない中小企業もあることを踏まえ、個別企業の業績に応じて賃上げを進める方針を説明した。

 中山会長は申し入れで、企業の業績改善に伴う内部留保の増加、人手不足が深刻化し労働条件改善の要請が強まっていることを挙げ、「今年は賃上げの環境が全て整っている」と強調。これに対し山浦会長は「最高益を更新する大企業と下請けのもうかり具合は違う。(基本給、諸手当、賞与・一時金などを合わせた)総額人件費を管理し、余裕のある範囲で賃上げできる企業はやるというのが基本的スタンスだ」と説明した。

 県経協側の「県内企業の多くは赤字」との説明に対し、金属、機械系労組でつくるJAM甲信の林光彦執行委員長は製造業を中心に景況感が高まっていることから異議を唱えた。その上で「昨年も県内のJAM加盟企業の4割がベアに応じた。人手不足への対応のためにも今春闘では積極的なベアを」と求めた。

 県経協の金子元昭副会長(シナノケンシ社長)は「ある程度賃上げしないと従業員が集まらない」と連合側の主張に理解を示した上で、いったんベアを実施すると引き下げが難しいことを指摘。「経営者は慎重にならざるを得ない」と苦しい立場を訴えた。

 申し入れでは働き方改革も議論になった。中山会長は、長時間労働の撲滅や同一労働同一賃金の推進が必要だと力説。県経協の依田穂積更埴支部長(日精樹脂工業社長)は「同一労働同一賃金を進めると、同じ仕事をするなら、海外に生産をシフトしようという過去と同じ流れを生むのでは」と懸念を示した。

 県労働雇用課の調査によると、昨年春闘の平均妥結額は2年ぶりに前年水準を上回る4千円を確保。平均賃上げ率は1・62%だった。経団連は安倍政権の要請を受けて今春闘で3%の賃上げを容認する姿勢を示しているが、大手とは経営体力が異なるため、県経協は今春闘の対応方針で3%への言及を見送った。

(2月8日)

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