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操縦検証機能の追加 提言 県防災ヘリ事故受け消防庁検討会

 昨年3月の県消防防災ヘリコプター墜落事故を受け、総務省消防庁の「消防防災ヘリコプターの安全性向上・充実強化に関する検討会」は16日、ヘリの位置情報を把握する「動態管理システム」の高度化や、パイロット2人が搭乗する「ダブルパイロット制」導入の必要性を提言する報告書案をまとめた。同庁は今月中に成案を全国55の防災ヘリ運航団体に通知し、提言の実現に向け財政支援策などを検討する。

 検討会は大学教授や、運航団体、民間の航空会社の関係者らで構成。長野の事故後に実施した全国の運航団体のアンケート結果などを踏まえ、昨年8月から安全対策を議論してきた。

 動態管理システムは、ヘリの位置、高度、速度、進行方向を、消防庁や各運航団体に備えたパソコンにリアルタイムで知らせる仕組み。報告書案は、同システムの搭載と常時起動を求めたほか、飛行後に操縦方法を検証することができる機能を追加する必要性など同システムの高度化を提言した。

 長野の事故では、墜落したヘリが同庁から貸与された同システムを機体に搭載しておらず、機体発見に時間を要した。同庁の調査によると、同システムでヘリの位置などを常に把握している団体は全国31にとどまる。同庁広域応援室は同システムの高度化により、「飛行時の機体状況を可視化でき、飛行後の振り返りに活用できるような改良を検討していきたい」とする。

 報告書案はほかに、▽運航団体のチームワーク向上などを目指した訓練システムの導入▽ダブルパイロット制導入を促す財政支援策の数年後の導入▽統一的なパイロットの乗務要件や訓練プログラムの作成▽警察庁などの関係団体との連携強化などを盛った。

 同庁国民保護・防災部の杉本達治部長は会合で、「消防庁としても基準づくりや財源措置が必要になる。具体化するよう努めたい」と述べた。

(3月17日)

長野県のニュース(3月17日)