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ジャズ文化これからも 蓼科高のクラブ創設 斎藤教諭退職

本番に向けて練習するジャズバンドと斎藤さん(左)本番に向けて練習するジャズバンドと斎藤さん(左)
 映画「スウィングガールズ」のモデルの一つとして知られる蓼科高校(北佐久郡立科町)のジャズクラブを創設した斎藤研郎(けんろう)教諭(62)=上田市=が、3月いっぱいで退職する。同クラブを指導して約20年。18日には部員と卒業生でつくるジャズバンドが記念コンサートを開く予定で、演奏に感謝の思いを乗せるつもりだ。

 ジャズクラブは1999年の創立。2004年公開のスウィングガールズで注目を集め、ピーク時には年間約30公演を県内外でこなす人気バンドとなった。07年にはCDを発売、08年には米国で初の海外公演も行った。

 斎藤さんは上田市出身。大学浪人時代にジャズに夢中になり、CDやレコードを買いあさった。しかし、楽器の演奏経験はほとんどなく、専門も社会科。教員になった1980(昭和55)年から吹奏楽部の顧問になりたいと考え続けてきたが、演奏経験が豊富な教員が既に務めており、なかなか実現しなかった。

 転機は96年の蓼科高校への赴任だ。前身の吹奏楽クラブの活動は低調で休止状態。斎藤さんが97年に顧問に就くと、熱心な指導にひかれるなどして部員数はバンドを組めるまでに増えた。当初は演奏の機会が少なかったが、地元の商工祭に招かれるなど、地域の応援も受けてクラブは成長した。

 指導は自己流だが、音の強弱や演奏法を口頭で分かりやすく伝えるように心掛けた。周囲から「なんちゃってジャズ」とやゆされたこともあったが、気にせず練習を重ねた。いつしか一生懸命な生徒の姿にファンが増えていった。

 現在の部員は7人。ピークには30人を超えたが、初心者でも始めようという生徒が少なくなり、減少傾向だ。4月からのクラブの指導はOGら数人が引き継ぐ。その一人でクラブ2期生の宮坂彩子さん(33)=立科町=は「先生がつくってくれたジャズ文化をなくしてはいけない。新しいスタートを切りたい」と意気込む。

 記念コンサートは午後1時半から、東御市文化会館サンテラスホールで開く。斎藤さんも指揮者として舞台に上がる予定で、「地域の応援で活動を続けられ、生徒たちにも感謝しかない」と話している。入場無料。

(3月17日)

長野県のニュース(3月17日)