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感謝込め生徒も題材に 中学校庁務員、退職前に彫刻展

作品展を開く小池さん。依田窪南部中学校の剣道部員をモデルにした作品も展示する作品展を開く小池さん。依田窪南部中学校の剣道部員をモデルにした作品も展示する
 小県郡長和町長久保の小池隆吉さん(69)が23日から3日間、近くの私設歴史資料館「吾一庵(ごいちあん)」を会場に、趣味で制作した能面や彫刻約50点を展示する。6年間、学校の用務を担う庁務員を務めた上田市の依田窪南部中学校を今月、退職。12月に70歳を迎えるのを機に企画した。熱心に部活動に打ち込む生徒の姿に刺激された作品もある。「生徒たちに元気をもらい、好きな彫刻を上達させようという気持ちにさせてくれた」と感謝の思いも込めて展示する。

 手先が器用で細かい作業が得意だった。7年ほど前、地元の郷土芸能で使うお面の修復作業に誘われたのをきっかけに能面を作り始めた。2009年ごろには、旧中山道の長久保宿に足を運んでほしい―と江戸後期から明治初期に建てられ、伯母が住んでいた古民家を改修。建物に保管されていた古い道具や史料などを展示する資料館として「吾一庵」を開設した。現在は、能面作りを趣味にする仲間とともに制作活動をし、仕事帰りや農作業の合間を使って彫刻にも打ち込んでいる。

 依田窪南部中では、朝早くから部活動に励んだり、熱心に文化祭の準備をしたりする生徒の姿を見ていた。大会の応援にも出掛けて刺激を受け、竹刀を持った剣道部員も彫った。「自分は好きな彫刻の技術を磨こう」と「信州ねんりんピック」高齢者作品展に出品。16年には彫刻の部で知事賞も受けた。

 今回の展示では、吹奏楽、サッカー部員の生徒を表現した作品や、近所に住む同級生、裸婦をモデルにした作品もある。能面は小面(こおもて)や般若などこれまでに制作した全30点を展示する。小池さんは「作品展をきっかけに一緒に能面作りや彫刻を楽しむ仲間が増えるとうれしい」と話している。

 展示は午前9時半〜午後5時。車で来場の際は、近くの長久保宿歴史資料館「一福処濱屋(いっぷくどころはまや)」に駐車できる。問い合わせは小池さん(電話0268・68・3023)へ。

(3月18日)

長野県のニュース(3月18日)