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売木の「お練り祭り」きょう披露 子どもたちが主役

売木村の伝統を受け継いでいこうと、お練り祭りの練習に熱を入れる村民たち売木村の伝統を受け継いでいこうと、お練り祭りの練習に熱を入れる村民たち
 下伊那郡売木村の太田稲荷神社で21日、「お練り祭り」が開かれる。村民有志でつくる保存会「お練りの会」が、奉納する舞の練習に打ち込んできた。高齢化や過疎化が進む村で、主力を担うのは小中学生たち。19日夜には、村文化交流センター「ぶなの木」に約20人が集まり、最終確認をした。

 この日は小学2年生から70歳までの村民が集まり、「岡崎」「真金」「祇園囃(ばやし)」を通して練習。太鼓と笛の音色に合わせ、先頭で舞いながら太鼓をたたく「舞子」役の3人が、堂々と優雅に披露した。

 祭りは1915(大正4)年、隣接する愛知県豊根村の伝統芸能を参考に有志が始めた。人口減少や戦争などで再三中断したが、87年に復活。その後は毎年開いている。

 会長の後藤由行さん(70)によると、約50年前、祭りは2日間行われ、初日は太田稲荷神社から村中心部へ練り歩き、2日目に戻っていた。村内の宿に泊まり、酒を酌み交わすのが若者たちにとって何よりの楽しみで、村の一大行事だったという。担い手が減った現在は、片道だけ。後藤さんは「子どもたちがいなくなってしまうと、存続が難しい」と危機感を募らせる。

 一方、売木小中学校では毎年、小学5年生から中学3年生までが地域の伝統を受け継ごうと、文化祭でお練りを披露。祭りの担い手を育てる目的もあるという。

 中学時代にお練りに取り組んだ飯田女子短大(飯田市)2年の菊川桜子さん(20)と、名古屋大(名古屋市)2年の後藤萌芳(もえか)さん(20)は、春休みを利用して帰省し、今年の祭りに参加する。後藤さんは「年々参加者が減っている気がして寂しい。村の伝統がいつまでも残ってほしい」。4月から社会人になる菊川さんは「来年以降も参加し続けたい」と話している。

 練り歩きは、好天なら午前9時半に村役場から始める。問い合わせは午前8時半以降に村役場(電話0260・28・2311)へ。

(3月21日)

長野県のニュース(3月21日)