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4市町に火砕流 浅間山大噴火想定ハザードマップ

 長野、群馬県にまたがる浅間山(2568メートル)周辺の6市町村や両県などでつくる浅間山火山防災協議会は23日、大規模噴火を想定したハザードマップ(災害予測地図)を初めて公表した。長野県側では、高温の火山灰や岩塊などが流れ落ちる「火砕流」や高温の暴風「火砕サージ」が小諸、佐久市、北佐久郡軽井沢、同郡御代田町に及ぶと明示。火山灰が20センチ以上積もる恐れのある範囲は最大で、長野市など北信地方も含む県内16市町村としている。

 同協議会は、浅間山が過去にも大規模噴火を起こしていることから、避難計画などの充実を図る基礎資料として大規模噴火想定のハザードマップを作成した。群馬県長野原町で同日会合を開き、同マップの周知広報や、防災上必要な情報を盛った「火山防災マップ」の作成といった2018年度事業方針とともに承認された。防災マップは19年度に各市町村で全戸配布する計画だ。

 ハザードマップは、爆発的な噴火で火口から吹き飛ぶ大きな噴石の影響範囲を半径4キロ内に設定。火砕流は軽井沢、御代田両町役場、火砕サージは小諸市役所に到達する。溶岩流は火口や山の形状などから、群馬県側に流れるとみている。

 火山灰は過去50年間の風向・風速データなどを用いて数値実験し、最大到達範囲を示した。長野県側の協議会構成4市町に加え、上田、東御両市内でも50センチ以上積もる恐れがあるとした。火山灰は偏西風によって火口から東側に飛ぶことが多いといい、小諸、御代田、軽井沢を中心に、偏西風の影響で火山灰が積もりやすい範囲も示している。

 ハザードマップは大きな噴石や火山灰、溶岩流、火砕流・火砕サージの影響範囲を示しており、人的被害や経済的損失は対象外。主に天仁元(1108)年の大噴火を対象規模に数値実験などを行い、過去の文献なども参考にした。

 浅間山では天仁元年と天明3(1783)年に大規模噴火が発生している。この際は、小・中規模噴火を繰り返した後に発生していることが分かっており、協議会事務局の群馬県危機管理室は「大規模噴火が突然発生することは非常に考えにくい」と説明。被害が発生する前に避難することを想定する。

 協議会はこの日、小・中規模噴火のハザードマップも公表した。

(3月24日)

長野県のニュース(3月24日)