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リニア発破の騒音・振動確認 大鹿で住民立ち会い

発破が行われた除山(左)を見て、騒音や振動を確認する住民ら=28日午前10時すぎ、大鹿村発破が行われた除山(左)を見て、騒音や振動を確認する住民ら=28日午前10時すぎ、大鹿村
 JR東海などは28日、下伊那郡大鹿村で工事を進めているリニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区の作業用トンネル坑口「除山(のぞきやま)非常口」(釜沢地区)で、火薬を使った発破による掘削を行い、住民らが立ち会って騒音や振動を確認した。JRは騒音や振動は確認できなかったとし、発破掘削を本格化する考えを示した。

 村内には既に発破作業が進んでいる坑口もあるが、除山非常口では昨年12月に初めて発破を実施。JRによると、近くの釜沢集落で測定した騒音と振動は共にJRの自主管理基準値以下だった。発破を1回行った後は、発破に適さない軟らかい地盤だったため、機械で掘削を進めていた。

 一方、発破時に「山が崩れるような音や振動がした」と話す住民もおり、今後の地域生活への影響を不安視する声が上がっていた。

 このためJRは発破の再開に合わせ、住民ら関係者が立ち会う機会を設定。住民6人を含む約20人が28日、地元集会所に集まり、発破の音や振動を確かめた。昨年12月は作業用トンネルの出入り口から中に約40メートル入った地点、今回は約110メートル地点で発破。騒音、振動ともにJR側が用意した機器が測れる下限値を下回り、住民からは「(前回の発破時と違い)ほとんど音は聞こえなかった」などの声が聞かれた。

 発破後、JRは地元住民のみが対象の非公開の懇談会を開催。同社は取材に、当面は日中のみ発破を行い、将来的に夜間を含め1日最大4回実施するとした。

 発破に立ち会った釜沢地区自治会長の谷口昇さんは「(騒音や振動は)体感としてはなかった。ただ、釜沢地区は地滑りが起きやすい場所で、少しの振動でも地滑りを引き起こす可能性もあるのではないか」との懸念を示した。こうした声を受け、JRは今月、地滑りの計測器を釜沢集落の5カ所に設置しており、後日データを公表するとしている。

(3月29日)

長野県のニュース(3月29日)