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佐久の県立武道館入札「不調」に

 2020年3月の開館を目指す県立武道館(佐久市)の建築工事を担う共同企業体(JV)を決める県の一般競争入札で、予定価格内に収まる入札金額や見積書の提出がなく、入札が成立しない「不調」に終わったことが30日、分かった。設計や予定価格を見直した上で、4月上旬に入札をやり直す。県は20年の東京五輪による建設需要を背景にした人件費の高騰などが要因と説明している。

 県が「武道振興の中核的拠点」と位置付ける県立武道館は総事業費57億円余。うち12億5千万円は佐久市が負担する。県は東京五輪の参加国・地域の事前合宿にも武道館を活用する考え。JVとの契約の遅れに伴う、着工・開館時期の変更は現時点で想定していない。工期は約20カ月と想定し、今年7月の着工を目指す。

 県が30日に明らかにした今回の入札の予定価格は33億7900万円。20日に実施した1回目の入札では参加した5JVが34億7770万〜42億9千万円を提示し、入札金額が予定価格を超過する「不落」になった。27日の2回目の入札は3JVが応札したが、2JVは書類の不備などで無効となり、もう1JVの入札金額も予定価格を上回って不落となった。

 県は29日、2回の入札に参加したJVとの随意契約を目指して予定価格を伏せた上で見積書の提出を求めたが、予定価格を超過したため不調となった。このJVが最終的に提示した額は34億4600万円で、予定価格との差は6700万円だった。この入札を巡っては、リニア中央新幹線建設に絡む談合事件で県から6カ月間の「入札参加停止」措置を受けた大手ゼネコン4社のうち、1回目の入札には大林組、清水建設のJVも参加していた。

 県技術管理室によると、県発注の建設工事などで予定価格の算定に用いる労務単価(主要8職種)は11年に1万4150円だったが、東日本大震災からの復興需要や、社会保険料に当たる「法定福利費」の上乗せなどで18年3月時点では2万163円に上昇。長野冬季五輪があった1998年(2万1463円)とほぼ同水準となっている。資材価格も高騰が続き、県施設課は「予算計上時の見込み以上に資材価格や人件費が上昇している」としている。

(3月31日)

長野県のニュース(3月31日)