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夢を実現するためにどの道を選ぶか。プロ野球の大谷翔平選手は迷いに迷った。岩手・花巻東高3年だった2012年10月のドラフト会議で日本ハムが1位指名。スカウトらの度重なる交渉を受け、米大リーグ挑戦の決意が揺れ始めた

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メジャーのトップ選手として長く活躍するパイオニアになる。それにはできるだけ早く渡米し大リーグ昇格を目指したいと考えていた。日ハム側は入団交渉で約30ページの資料を示した。表紙には「大谷翔平君 夢への道しるべ」とのタイトルが付いていた

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日本球界で経験を積んだほうがメジャーで長く活躍できる。韓国のアマ球界から直接メジャーに挑戦した選手は成功していない―。調査データは大谷選手にとって「新たな発見」だった。やがて迷いを振り切って日ハムに入団。その後5シーズン、投打で活躍しファンをわかせた

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日ハムのスカウトらも胸をなで下ろしたのではないか。大谷選手の初打席初安打である。メジャー開幕戦、念願の舞台に立って初球を思い切りよくたたいた。オープン戦は打率1割台と低迷、ピッチングも不振だった。壁を乗り越えるきっかけになるか

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メジャーは生存競争が厳しいが有望選手は綿密な計画で育てている。日ハムも若手育成に定評がある。いずれ高校球児が大リーグの球団と契約を結ぶ日もくるだろう。育成システムはどちらの球界が優れているか。大谷選手をそんな目で見る球児もいるのではないか。2日は初登板である。

(3月31日)

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