長野県のニュース

ネットバンキング詐欺 新手口に警戒

 須坂市内の60代女性が3月、知らないうちにインターネットバンキングの契約をされ、650万円をだまし取られた事件で、県警が警戒を強めている。被害者が犯人の指示で現金を手渡したり、現金自動預払機(ATM)を操作したりせず、電話で犯人とやりとりしただけで金をだまし取られる新手の特殊詐欺。被害者との接点は少なく、犯人側にとっても好都合だ。今後、被害が広がる可能性もある。

 須坂署によると、事件は3月中旬ごろ、市職員を名乗る男からの電話がきっかけだった。健康保険料が10年間過払いになっており「こちらで手続きする」などと言われ、女性は氏名や住所、銀行の口座番号、暗証番号を教えた。

 その後の展開が、従来の特殊詐欺と異なった=図。女性の自宅にネットバンキング用のカードとパスワード生成機が届いた。犯人側が聞き出した口座番号などを使ってネットバンキングを勝手に契約したとみられる。

 さらに犯人側は、言葉巧みにカードの番号とパスワード生成機に表示された番号を電話で聞き出し、金を名義の違う口座に振り込んだ。女性が被害に気付いたのは、後日、通帳記帳してからだった。県警捜査2課は、詐欺、電子計算機使用詐欺などの疑いで調べている。

 同課は、高齢者を中心に、ネットバンキングになじみが薄い人たちは、「キャッシュカードなどを使っていないのに、自分の預金がなくなるとは思いにくい」と指摘。被害者側との接点が少ない上、金融機関などの警戒も及びにくく、「犯人側にはリスクが低い手口」とする。警察庁特殊詐欺対策室によると、同様の犯行は県外でも複数確認されており、「昨年ごろから出始めた手口」という。

 県内では今年、上田市内の60代男性がパスワード生成機そのものをだまし取られ、別人の口座に約3770万円が送金される被害も確認されている。

(4月4日)

長野県のニュース(4月4日)