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松本の牛伏川階段工、完成100周年 記念行事を計画

完成100周年に合わせて住民団体などが記念行事をする牛伏川階段工=松本市内田完成100周年に合わせて住民団体などが記念行事をする牛伏川階段工=松本市内田
 松本市内田の牛伏川(うしぶせがわ)にある階段状の石積み水路「牛伏川階段工」(国の重要文化財)が今年、1918(大正7)年の完成から100周年になる。県や市、住民団体などでつくる実行委員会が、現地見学会やシンポジウムなど本年度実施する記念行事の概要をまとめた。自然と調和しながら1世紀にわたり山を治めてきた「土木遺産」を次世代につなげる動きだ。

 牛伏川階段工は1916〜18年、砂防事業の一環として整備。長さ141メートル、高低差23メートルの水路に19段の段差がある。フランスの水路を参考にしており、周囲に溶け込んだ美しい景観が特徴だ。熟練した石積みも技術的に高いとして、2012年7月に重要文化財に指定された。

 メインの記念行事は10月18、19日。初日は現地見学会をした後、参加者交流会(有料)を予定。2日目は市内のMウイングでシンポジウムと講演会があり、市文化財審議委員後藤芳孝さんが「文化財としての価値」、県立歴史館長笹本正治さんが「災害と伝承」と題して講演する。

 牛伏川階段工の重要性を広めようと、関連行事も展開している。4月から市内外の公共施設や商業施設などで、階段工の写真や概要を紹介するパネルを巡回展示。6月10日、9月2日にも現地見学会を行う。

 実行委には階段工の保全や案内を手掛ける住民団体「牛伏鉢伏友の会」や内田町会連合会などが参加。友の会代表、加藤輝和さん(71)=松本市内田=は「多くの人、時間、お金をかけて造られ、地域の暮らしを守ってきたことへの理解を深めてほしい」と話している。

 見学会と交流会は申し込みが必要で、4月下旬にも土木・環境しなの技術支援センター(長野市)のホームページで受け付ける。問い合わせは事務局の県松本建設事務所整備課(電話0263・40・1967)へ。

(4月6日)

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