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伊那と東御つなぐ雷電木製額 10・11日 連日巡業

若宮八幡宮に残る額。上段の中央からやや左に、雷電為右衛門の名が記されている若宮八幡宮に残る額。上段の中央からやや左に、雷電為右衛門の名が記されている
 長野県伊那市手良中坪の若宮八幡宮に、江戸時代に相撲の興行で訪れた東御市出身の名力士、雷電為右衛門(ためえもん)(1767〜1825年)の名前入りで奉納された木製額がある。伊那市で10日に「伊那場所」、東御市で11日に「雷電場所」がそれぞれ大相撲春巡業(信濃毎日新聞社主催)として開かれる。八幡宮の氏子総代らは「伊那と東御で連日巡業があるのも何かの縁」と両会場の盛り上がりに期待している。

 額はケヤキ製で縦60センチ、横1メートル。雷電は勝率9割6分2厘という驚異的な強さを誇り、当時の番付で最高位だった大関として記されている。興行に参加した計77人の力士や親方も名を連ねている。

 「手良誌」や地域住民によると、興行は1812(文化9)年。卸問屋として高遠藩に金を貸すなどしていた旧中坪村出身の豪商・泉屋与左衛門が資金提供して実現した。伊那の巡業の後、長野市の善光寺でも興行をしたという。

 氏子総代の小松敏男さん(67)は「神社も額も地域で大切にしてきた。伊那と東御で巡業が開かれうれしい」。手良公民館長の竹中俊(たかし)さん(73)によると、若宮八幡宮では1955(昭和30)年ごろまで若者による奉納相撲があった。竹中さんは「また昔のように相撲で地域が盛り上がったらいい」と話している。

(4月6日)

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