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写真家石川文洋さん 日本歩き写す旅へ

日本縦断の徒歩旅行に出発する石川さん。自宅周辺でトレーニングを重ねている=6日、諏訪市日本縦断の徒歩旅行に出発する石川さん。自宅周辺でトレーニングを重ねている=6日、諏訪市
 ベトナム戦争の従軍報道などで知られる諏訪市の写真家石川文洋さんが3月に80歳になったのを機に、北海道・宗谷岬から出身地の那覇市まで日本列島を徒歩で縦断する旅に出る。7月中旬に出発し、東日本大震災被災地の復興状況や福島第1原発事故の影響などを取材、撮影しながら、来年2月中旬までかけて約3300キロを踏破する。「節目であり、挑戦であり、そういった旅になる」と話している。

 「歩くのが好き」という石川さんは、65歳になった2003年に150日間かけて日本海側を徒歩で縦断。06年に心筋梗塞で倒れたが、現在はほぼ毎日、自宅からJR上諏訪駅周辺までの範囲を2時間ほど歩いている。今回は回復後初の本格的な徒歩旅行で、「不安はない。むしろ楽しみでたまらない」と言う。

 今回選んだルートは太平洋側。大阪に到達した後は瀬戸内海沿いを進み、九州の東側を南下して沖縄に渡る計画だ。民宿などに泊まる予定だが、テントも携えていく。途中3回、自宅に戻って体調を整え、計画実現のために万全を期す。

 石川さんはベトナム戦争で、地元民や知人のカメラマンなど多くの死を目の当たりにしてきた。そうした経験を積み重ねて計画した日本縦断は、平和を祈願しながらの旅でもあるという。反戦や反核、沖縄からの米軍基地撤退のメッセージを記したゼッケンを着けて歩くといい、「被災地などで人の暮らしを見つめ、平和とは何かをじっくり考えたい」と話している。

(4月14日)

長野県のニュース(4月14日)