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飯田「みっけ」野外保育特化の認定こども園に

野山で遊ぶ「野あそび保育みっけ」の子どもたち=10日、飯田市野山で遊ぶ「野あそび保育みっけ」の子どもたち=10日、飯田市
 自然の中での体験活動を重視した野外保育に取り組む飯田市の認可外保育園「野あそび保育みっけ」が4月、保育園と幼稚園の機能を持つ「認定こども園」に移行した。野外保育に特化した保育園は財政面の不安定さが課題だが、認定によって運営費の公的支援が受けられるようになり、保護者の就労状況などによって異なる保育料も一般の認定こども園並みに引き下げられた。関係者は、野外保育普及の足掛かりになると歓迎している。

 NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟(東京)によると、野外保育を実践する全国約200の加盟団体のうち、認可外施設から認定こども園に移行したのは山梨県の園に続いて2例目。

 野外保育はデンマークが発祥で、実践する園は「森のようちえん」とも呼ばれる。長野県は野外保育を推進しており、信州型自然保育(信州やまほいく)認定制度を創設。現在、みっけを含め県内10団体が特化型(野外体験活動週15時間以上)に認定されている。

 県によると、特化型の園には県の財政支援があるものの、全体の予算は2017年度が1700万円、18年度が2300万円。1園当たり数百万円程度にとどまる。運営は保育料や寄付が頼りで、時間外保育などの保護者ニーズに応じにくい面が、野外保育の普及を妨げる一因だった。

 認定こども園は待機児童の解消などを狙いに国が06年に制度化した。認定されれば、人件費の補助など従来より手厚い支援が受けられる。ただ、一定の要件を満たした園舎の整備が必要になるため、みっけは飯田市北方の元飲食店の建物を約3千万円かけて取得、改築。幼稚園や保育園の認可を受けていない保育施設が対象の「地方裁量型」の認定こども園として、3月に県の認定を受けた。

 国などから受ける補助金を見込み、保育教諭や保育士らスタッフを3人から8人に増員。定員は1〜5歳児の計25人。保育料は従来より引き下がり、午後7時までの時間外保育にも対応するようになった。内田幸一園長(64)は「これまで通りの野外保育に加え、保護者の多様なニーズにも対応できるようになった」とする。

 森のようちえん全国ネットワーク連盟の理事長も務める内田さんは今後、認定こども園への移行に必要なノウハウを全国に広める考え。「地元自治体の理解や金融機関などとの連携が前提となるが、今回の事例を参考にしてもらえば、野外保育の環境整備が進むはず」としている。

(4月14日)

長野県のニュース(4月14日)