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くわえた筆 創作に拍手 難病男性が個展

口にくわえた筆で作品を描く浦上さん口にくわえた筆で作品を描く浦上さん
 手足が動かず口にくわえた筆で作品を描くアーティスト浦上秀樹さん(45)=埼玉県春日部市=の個展が15日、坂城町南条の坂城テクノセンター内にある「cafeぴろきち」で2日間の日程で始まった。ひらがなを組み合わせて漢字を表現した約30点を展示。制作の実演もあり、50人余が浦上さんの繊細な筆遣いに見入った。

 浦上さんは21歳の時、手足の先から筋肉が衰えていく難病「遠位型ミオパチー」を発症。2010年、ひらがなの組み合わせで漢字を表現した作品に出合い、「自分も描いてみたい」と制作を始めた。ぴろきちは、浦上さんの作品を多くの人に知ってほしいと15年から個展を開いている。

 実演で浦上さんは、長さ約30センチの筆を口にくわえて墨汁を付け、B4判の画用紙に一筆一筆、丁寧に描いた。30分ほどかけて「こころのうるおい」の8文字で「笑」を完成させると拍手が湧いた。小川村の自営業古屋一樹さん(36)は「気落ちしていた時、浦上さんの作品に励まされた。(実演は)心が洗われるようだった」と感激していた。

 浦上さんは作品を通じ、「どんな状況でも諦めずに楽しむことで可能性が広がることを伝えたい」と話す。16日は午前10時〜午後4時。午後1時から浦上さんが実演する。

(4月16日)

長野県のニュース(4月16日)