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渡部暁「より力強い選手に」 来季へ抱負

今後の強化や競技との向き合い方について語る渡部暁斗(北野建設)今後の強化や競技との向き合い方について語る渡部暁斗(北野建設)
 2017〜18年シーズンのノルディックスキー複合ワールドカップ(W杯)で、日本勢として23季ぶりに個人総合優勝した渡部暁斗(北野建設)。来季に向けた本格始動を前に信濃毎日新聞の取材に応じ、「より力強い選手になる」と強化方針などを語った。五輪と世界選手権の個人タイトル獲得を目標に定め、後半距離で勝負できる新たなスタイルを追求する。

 W杯個人戦は全22戦で8勝を挙げた。14度の表彰台を含め計20戦で1桁順位をマーク。シーズンを通して高いレベルを維持した。

 昨年11月の開幕直前と今年2月の平昌冬季五輪直前に、ともに左肋骨(ろっこつ)を折るけがを負った。それでも「自分でコントロールできる範囲の痛みだった。レース勘をつくるために試合に出た方がいい」と判断。12年のW杯初優勝から昨季まで6シーズンで積み上げた通算9勝に迫る勝利数を、1シーズンで挙げる飛躍を見せた。

 平昌五輪は個人2戦とも前半ジャンプで上位につけたが、後半距離で競り負けてノーマルヒルは銀メダル、ラージヒルは5位。目標の金メダルに届かなかった。W杯もジャンプの貯金を生かす戦い方が多く、「映像を見ても走りに力強さが足りない。もっとトップ選手にふさわしいレースをしたい」と話す。

 気象条件や道具の選択など、地力以外の要素も成績を左右する競技。渡部暁は、4年に一度の五輪や2年ごとに開催される世界選手権にピンポイントで合わせることよりも、シーズンを通して好成績を残す必要があるW杯総合王者に重きを置いてきた。

 競技人生で最大の目標だったW杯総合優勝を果たした今、「大きくシフトチェンジできる機会を得られた」と捉えている。「僕が五輪や世界選手権のような一発勝負に弱い原因」と考えている、距離での駆け引きや最後のスプリントが一番の強化ポイント。上半身のパワーを高めるなど、これまでの練習内容を抜本的に見直すことも検討している。

 4年後の北京冬季五輪は33歳で迎える。「何も決めていないが、北京が終わったら一つの区切りかなとも思う」と渡部暁。「世界選手権と五輪の金メダルを取らなければ、本当の意味でトップになったとは言えない。この4年間は、そこを追求していきたい」と決意している。

(4月17日)

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