長野県のニュース

「1日」就業体験で接触機会 主要企業半数が実施

 信濃毎日新聞社が県内主要企業102社を対象に今月実施した2019年春の新卒採用計画アンケートで、1日だけのインターンシップ(就業体験)を実施していると回答した企業が半数の51社に上った。学生に有利な売り手市場の様相が強まる中、多くの学生に接触する有力な手段として、県内企業の間にも1日インターンシップが定着している実態が裏付けられた。

 インターンシップは、学生が実際に企業で働いて仕事や職場への理解を深める体験のこと。経団連は実施期間を5日以上としてきたが、柔軟に実施できるようにするため昨年、日数要件をなくした。

 採用計画アンケートでは、選考を視野に1日インターンシップを実施しているかを質問。「はい」と「いいえ」が同数の各51社だった。「はい」のうち、食品を含む製造業は19社、非製造業は32社=グラフ。実施割合を業種別に見ると、製造業が46・3%、非製造業が52・5%で、非製造業の方が高かった。

 半導体関連装置製造の不二越機械工業(長野市)は今年2月、初めて1日インターンシップを開催。前年までは夏休みなどに期間1〜2週間で一定の専門知識を持つ学生向けに実施してきたが、担当者は「長期だと受け入れ人数が限られる。1日なら回数や人数を増やせるし、学生も気軽に参加しやすい」と話す。

 理系学生の採用に苦労する企業が少なくない中、建機販売などの前田製作所(同)は理系対象の1日インターンシップを初めて取り入れた。

 担当者を増員して新卒採用の強化を図っている鉄骨工事などの角藤(長野市)は、大手就職情報会社の説明会に参加して1日インターンシップをPR。経団連の指針で採用活動が本格化するのは3月だが、担当者は「それより前に社名を覚えてもらい、応募につなげたい」。昨秋初めて実施したスーパーのニシザワ(伊那市)は、スーパーで学生が消費者に聞き取り調査を行う内容が好評だったといい、今後も継続する方針だ。

 一方、本来は仕事や職場について学ぶ機会であるインターンシップが「採用ありき」に傾く状況を疑問視する声もある。インターンシップを長期で受け入れているシャツ製造のフレックスジャパン(千曲市)の担当者は「1日だけで学生を知るのは難しい」と指摘。1日インターンシップの導入には慎重な姿勢だ。

(4月24日)

長野県のニュース(4月24日)