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「日記の館」筑北に 研究家・島さん 実家活用し保管・展示へ

「日記の館 1号館」にする離れで話す島さん「日記の館 1号館」にする離れで話す島さん
 近現代の市井の人々が書いた日記から、時代背景や暮らしぶりを読み解く活動をしている長野県東筑摩郡筑北村出身の女性史研究家、島利栄子さん(73)=千葉県八千代市=が同村坂北地区にある実家を5月から、日記の保管や展示に使う「日記の館1号館」として利用する準備を進めている。「活動のシンボルになるような場所をつくりたい」と約20年間温めてきた構想。日記を集める拠点のほか、日記研究に興味を持つ人たちの交流の場となることも期待している。

 島さんは戦争体験の聞き取りをする中で、一般の人たちが書いた日記の多くが捨てられていることを知り、収集を始めた。1996年からは「女性の日記から学ぶ会」を主宰。現在、全国の約230人が所属し、集めた日記や手紙などは約4千点に上る。

 昨年1月に歴史や資料の収集などで貢献した人に贈られる「水木十五堂賞」(奈良県大和郡山市主催)を受賞したことをきっかけに、「初心に戻りたい」と開館を決めた。

 2005年に母が亡くなってから空き家になっていた実家の母屋に隣接する木造平屋の離れ約36平方メートルを活用する。5月5日に初めて開き、その後は日を決めて開ける考えで、8月と11月にも予定する。初回は戦時中に満州(現中国東北部)に渡るなどした村民3人のほか、島さんや家族の日記を展示する。

 「1号館」という名前には今後、全国で「日記の館」が増えてほしい―との願いを込めた。島さんは「日記は人に見せないものだからこそ、その人のいろんな姿を見ることができる。日記をキーワードに多くの人が交流できる場所にしたい」と話している。

(4月25日)

長野県のニュース(4月25日)