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与党国会対応 疑惑にふたの審議強行

 野党の審議拒否が続く国会で、与党が強硬姿勢を見せている。

 衆参両院の予算委員会はきょう安倍晋三首相が出席する集中審議を行う。立憲民主、民進など野党側が欠席したまま、理事懇談会で開催を決めた。

 安倍政権が今国会の最重要法案に位置付ける働き方改革関連法案については、27日に衆院本会議で審議入りさせる方針を自民、公明両党の幹事長が確認している。

 国会が不正常な状態に陥っているのは、政権の相次ぐ不祥事や疑惑が原因である。強引なやり方に野党が反発を強めるのは、もっともだ。与党は事態の収拾に努めるべきである。

 働き方法案を審議予定の衆院厚生労働委員会は生活保護法などの改正案を賛成多数で可決した。生活困窮世帯の大学進学時の一時金支給などを盛っている。日本維新の会を除く野党は欠席した。対案を提出していたものの、議論は深まらなかった。

 今国会で働き方法案を成立させたい与党は、正常化しなくても審議に入る構えだ。残業規制に実効性はあるか、高度プロフェッショナル制度でかえって長時間労働が助長されないか…。掘り下げるべき点は多い。野党抜きで進めていい法案ではない。

 野党は、前財務事務次官のセクハラ疑惑などを踏まえて麻生太郎財務相の辞任を迫っている。加計学園問題への関与が指摘される元首相秘書官の証人喚問を含め、要求が実現しない限り、審議に応じない方針を改めて確認した。

 財務次官について政府はセクハラ疑惑の事実認定を棚上げして辞任を認めた。麻生氏は「はめられたとの意見もある」と述べ、かばう姿勢を続ける。森友学園への不透明な国有地売却、文書改ざんの問題も抱える。トップとして責任を問われるのは当然である。

 秘書官だった柳瀬唯夫氏は「首相案件」と発言したことが愛媛県の文書に記されていた。柳瀬氏は面会した記憶がないとするものの信ぴょう性が揺らいでいる。面会予定を伝えるメールが文部科学省で見つかった。なぜ与党は喚問に応じようとしないのか。

 公明党の山口那津男代表は党会合で「野党には自己主張のみでなく、国会議員の責任を果たす努力を期待したい」と述べた。野党が不当な要求をしているかの言いようだ。疑惑解明に後ろ向きな与党の姿勢こそ問題ではないか。

 行政をチェックするのは国会の役割だ。責任をどう果たすか、与党は真剣に考える必要がある。

(4月26日)

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