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上高地開山祭、あす節目の50回

 北アルプス上高地(松本市安曇)の観光シーズンの幕開けを告げる「上高地開山祭」は27日、河童橋近くで開かれる。1967(昭和42)年から毎年4月27日に開催。残雪が多く開けない年があったため、今春が50回となる。大型連休前に除雪作業の実施を県に働き掛けるために始まったとされるが、全国から3千人余が集う催しとして定着。関係者は節目の開山祭を、日本を代表する山岳景勝地の大切さを次代につなげるきっかけにしたいと考えている。

 松本市安曇支所には、第1回の写真が残っており、3代目河童橋(現在は5代目)のたもとで行われている神事や酒だるを担いで川に飛び込む男衆の様子が分かる。実行委員会はこれらの写真を50回開山祭で来場者に配布するチラシに採用。恒例の記念ピンバッジも一回り大きくする。

 開山祭を始めた当時、積雪が現在よりも深く、大型連休までに、上高地に通じる県道上高地公園線の除雪が間に合わない年がたびたびあった。実行委員長で上高地町会長も務める上條敏昭(としてる)さん(68)は「除雪が連休に間に合うよう旧安曇村(現松本市)や観光関係者が県に働き掛けるために始まった」と説明する。このため毎年4月27日に開いてきた。

 開山祭には登山者の安全祈願の意味合いもあり、雪が深かった71、74年を除いて毎年開催。近年は3千〜3500人が集まり、山岳ファンや関係者が交流する場だ。

 かつて年200万人だった上高地の観光客数は年々減少傾向で、2017年は122万6千人と過去最少。ただ、上條さんは「人は減っても、自然への思い入れが深い人の割合が増えればいい」と話す。一方、外国人は目立って増えており、軽装備の人もいる。「安全のため、事前によく調べて山に登ってほしい」と呼び掛ける。

 上高地・徳沢で山小屋を経営し、72年から開山祭に携わる上條さん。開山祭は「長い冬が終わり、さあやるぞという気持ちになる」という。50回の節目に「60年、70年、そして100年と続いていくことを願いたい」と語った。

(4月26日)

長野県のニュース(4月26日)