長野県のニュース

軽井沢の民泊規制、行楽期のみ「全町」 県の評価委

 住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づき6月に解禁される「民泊」営業を巡り、県内の営業制限を検討する有識者による県の評価委員会は26日、最終の会合を県庁で開いた。県内市町村で唯一、全域・通年にわたって民泊営業を認めない「全面規制」を求めていた北佐久郡軽井沢町について、「全面規制は困難」としつつも、渋滞が予想される行楽期の5月と7〜9月は「全町規制」を認め、他期間は住居専用地域などでの平日の規制が妥当とした。

 これに対し、同町の藤巻進町長は信濃毎日新聞の取材に「町の意向を最大限受け止めていただいた」として受け入れる意向を明らかにした。一方で、県の規制がかかる期間や場所以外については、罰則はないものの「町内全域で民泊を認めない」とする町の自然保護対策要綱を基に、あくまでも町としては事業者や別荘所有者、町民らに民泊営業の全面自粛への協力を求めていく考えを示した。

 県は27日中にこの方針を町に正式に通知。調整を経て、規制権限を持つ県が最終的な規制内容を決める。

 評価委の会合は非公開。県によると、住宅に有料で客を泊める民泊営業の全面規制は「住環境悪化につながる場合に限り規制できる」との新法の趣旨を逸脱する―と評価委が判断。「保健休養地としての特性」などを理由に全面規制を求めた町の訴えを認めなかった。

 評価委は町提出の車両流入台数などのデータも検討。行楽期は、県条例が規制対象に挙げる「交通混雑などによる生活環境悪化」に当たる―とした上で、抜け道が少ない事情を考慮して規制対象は「全町」とした。住居専用地域などの規制は条例に沿い「月〜金曜」の営業禁止と確認。ただトラブルに対応できる家主らが常駐する施設は規制の対象外になる。

 軽井沢と同様に関係データを追加提出した10市町村の規制の妥当性も議論。8市町村は要望通りの規制内容で了承を得たが、2町村は希望する規制期間とデータに食い違いがあり調整を続ける。県は自治体名を明かしていないが、関係者への取材によると調整する2町村は下高井郡山ノ内町と小県郡青木村。

 評価委のまとめによると、全県では72市町村が何らかの規制を行う。規制対象地域別では「学校などの敷地から100メートル以内」(規制期間は平日)は最多の72市町村が規制。「住居専用地域」(同)は35市町村が規制する=表。

 一方、5町村は「全ての制限が不要」とし、評価委も了承した。民泊推進による地域活性化などが理由。取材によると5町村は上高井郡小布施町、北安曇郡小谷村、下伊那郡根羽村、売木村、豊丘村。

 県は5月15日までに規制地域・期間の一覧を盛った「条例施行規則」を決定、公表する。営業を届け出た個人、事業者による民泊は、6月15日に全国で解禁される。

(4月27日)

長野県のニュース(4月27日)