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学者や経済界などの有識者で構成する財政制度等審議会には財務省の「隠れみの」「代弁者」との批判がつきまとう。財務相の諮問機関として財政再建や予算の在り方を審議し、建議を出すのだが、官僚の主張に沿うことが多いためだ

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審議会委員の人選も、論議のたたき台を作るのも、所管官庁が進めるのだから当然と言えば当然である。財務省のホームページに配布資料が公開されている。少子高齢化で将来行き詰まるだろう財政を何とかしたい、との事務方の強い思いがうかがえる

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一昨日の分科会。「改革の方向性」として財務省が提案したのが医療費だ。75歳以上の原則1割の窓口負担は2割にする。さらに現役世代の重荷にならないように経済情勢に応じて自己負担率を自動的に上げる仕組みも提案した。難しい政治判断を求めるのは避けようというのだ

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介護サービスの負担も原則2割とした。高齢者の生活に響く大問題だ。このほか余裕のある地方自治体に負担を求めることや、公共事業見直しも提案している。むろん他省庁の所管にかかわることに「官庁の中の官庁」の財務省とて簡単に手は出せまい

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しかも国民に負担を求める立場というのに公文書改ざんとセクハラの疑惑連発である。いくら厳しい台所事情を訴えても、事務方トップ2人が不在のていたらくでは危機感は伝わらないだろう。疑惑解明と責任をとるのに安倍政権は及び腰だ。政治不信が招く“将来のツケ”が心配になる。

(4月27日)

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