長野県のニュース

拉致問題解決へ「絶望する状況ではない」 蓮池薫さん、松代高で講演

北朝鮮の最近の動きについて語る蓮池さん北朝鮮の最近の動きについて語る蓮池さん
 北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さん(60)=新潟県柏崎市=が1日、長野市の松代高校で講演した。6月上旬までの開催が見込まれる米朝首脳会談について「非核化の話が進めば、拉致問題解決の道も大きく開かれる。(拉致問題は)決して絶望する状況ではない」と見通した。

 蓮池さんは、北朝鮮の経済情勢について「餓死者も出る非常に厳しい状況で、日本のお金が喉から手が出るほど欲しいはずだ」と指摘。米朝首脳会談で非核化に向けた具体的措置が見えれば、次は日朝間の交渉が始まると推測し、日本政府に「(拉致被害者の)親の気持ちになって必死に動いてほしい」と求めた。

 講演では、中央大在学中の1978(昭和53)年に柏崎市の海岸で拉致された当時の様子を詳細に語り、北朝鮮で工作員に日本語を教えた生活を振り返った。「北朝鮮に残された拉致被害者の精神状況は限界を超えているだろう」と気遣い、「放っておくことはできない」と訴えた。

 講演会後の取材に蓮池さんは、米朝首脳会談でトランプ米大統領が日本人拉致問題に言及することを期待。「日本政府は日朝会談がある前提で、交渉の戦術、情報収集など最大限の準備をすべきだ」とした。講演会は松代高校同窓会が主催し、生徒ら600人余が参加した。

(5月2日)

長野県のニュース(5月2日)