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辺野古告発者 防衛局が漏らすとは

 辺野古新基地の建設工事を巡り不正行為の内部告発を受けた防衛省沖縄防衛局が、告発者の特定につながる情報を元請け会社に漏らしていた。

 勇気を出して告発した人に対する裏切りである。経緯の詳しい調査と国民、沖縄県民への説明を防衛省に求める。

 米軍普天間飛行場の移設を巡る問題だ。海上警備を担当する東京の警備会社「ライジングサンセキュリティーサービス」の従業員を名乗る人から沖縄防衛局に、警備に当たった人数が水増しされているとの通報があった。

 防衛局職員は上司への報告用だったメモをそのまま使い、通報者の氏名と電話番号を黒塗りして元請けの建設会社に渡した。メモには告発者の会社内での行動が書いてあり、個人を特定できる可能性があるという。防衛省は共同通信の取材に対し、不適切だったことを認めている。

 公益通報者保護法は目的に、社会経済の健全な発展につなげることを挙げている。通報者は組織の腐敗を防止、是正するための安全弁ともいえる。不当な扱いを受けることがないよう保護する必要がある。通報者名が推測できるような情報を漏らすのは言語道断。許されない。

 保護法について有識者の検討会は2年前、通報窓口から情報が漏れることを防ぐための情報管理の厳格化などを内容とする提言をまとめている。今度のケースは法の改正、強化の必要性も浮き彫りにしている。

 ライジング社の警備に関しては会計検査院が昨年秋、見積額が過大だったと指摘している。本来は国の基準「公共工事設計労務単価」で計算すべきところを、防衛省はライジング社が出してきた額をそのまま認め、日当3万9千〜5万9400円で契約した。国の基準の約2倍である。

 基準額との差、総額にして1億8884万円が余計に支払われたと検査院は判断した。税の使い方としてずさんすぎる。

 警備員に実際に支払われた日当は9千〜1万円だったという。

 昨年夏には、ライジング社の子会社の警備艇が10回以上にわたり、不要になった燃料を海中投棄していたことも表面化している。

 検査院の指摘に対し防衛省は、ライジング社に口頭注意しただけで契約を続けてきた。その背景に、住民の抗議行動を力で押さえつけて工事を強行してきた無理はないのか。辺野古に厳しい目を向け続けなければならない。

(5月6日)

長野県のニュース(5月6日)